はじめに
クルマ好きなら一度は憧れる「V12エンジン」。
この12気筒のエンジンは、圧倒的なパワーと滑らかな回転フィールを誇り、スーパーカーやラグジュアリーカーの象徴ともいえる存在です。その独特のエンジンサウンドはまさに「咆哮」と呼ぶにふさわしく、ドライバーの心を震わせる魅力を持っています。
今回は、そんなV12エンジンを搭載した夢のようなスーパーカー&ラグジュアリーカーを特集。歴史に名を刻む名車から最新のハイパフォーマンスモデルまで、一挙にご紹介します!


V12エンジン搭載車の魅力とは?至高のパワーとエモーションを徹底解説!
V12エンジンは、スーパーカーやハイパフォーマンスカー、ラグジュアリーカーに搭載される象徴的なエンジン形式です。高級車ブランドが誇るフラッグシップモデルの多くに採用され、究極のパフォーマンスと洗練されたドライビングフィールを提供します。では、V12エンジン搭載車の魅力を詳しく見ていきましょう。
1. 圧倒的なパワーとスムーズな加速
V12エンジンの最大の魅力は、他のエンジンでは味わえない圧倒的なパワーとスムーズな加速性能にあります。
- 高出力 & 高トルク:12気筒のシリンダーが生み出すパワーは、600馬力を超えるものが多く、モデルによっては800馬力以上に達するものもあります。
- スムーズな回転フィール:V12は6気筒のバンクを2つ組み合わせた構造になっており、振動が極めて少ないため、驚くほどスムーズに吹け上がるエンジン特性を持っています。
- 0-100km/h加速:多くのV12搭載スーパーカーは3秒台、ハイパフォーマンスモデルでは2秒台で到達する驚異的な加速性能を実現。
フェラーリやランボルギーニのスーパーカーでは、まるでレーシングカーのようなレスポンスとパワーを体感でき、ロールス・ロイスやメルセデスのV12エンジンは、高速域でも一切のストレスを感じさせない滑らかな加速を提供します。
2. V12ならではの官能的なエンジンサウンド
V12エンジンのもう一つの大きな魅力は、唯一無二のサウンドです。
- 低回転では重厚で深みのあるサウンドを奏で、高回転ではF1マシンを彷彿とさせる金属的で甲高い咆哮を響かせます。
- フェラーリのV12は「シルキーで高音域に伸びるサウンド」、ランボルギーニは「咆哮のような荒々しさ」を持ち、ブランドごとに個性が際立つ。
- ロールス・ロイスやマイバッハのV12は静寂性を極限まで高めながらも、アクセルを踏み込むとジェット機のような力強さを感じさせる。
V12エンジンのサウンドは、ただのノイズではなく、ドライバーの感情を刺激し、特別なドライビング体験を生み出す要素の一つです。
3. 最高級のエンジニアリングが生み出す芸術的なメカニズム
V12エンジンは、単なる高性能エンジンではなく、自動車工学の結晶ともいえる存在です。
- 希少性:現在の自動車業界では、環境規制やコストの関係でV12エンジンはどんどん姿を消しています。V12を搭載するモデルは限られ、もはや特別な存在になりつつあります。
- 芸術的なエンジン設計:V12エンジンは、単なるパワーユニットではなく、手作業で組み上げられることが多く、見た目もまるで芸術品のような美しさを持つ。
- 高回転域のレスポンス:NA(自然吸気)V12の場合、驚異的な回転フィールを誇り、アクセルを踏み込むたびに官能的なドライビングが楽しめる。
特にフェラーリやアストンマーティン、パガーニなどのメーカーは、V12エンジンの細部に至るまでこだわり抜いた設計を採用し、圧倒的な完成度を誇ります。
4. V12エンジン搭載車ならではのラグジュアリー
V12エンジンは、スーパーカーだけでなく、究極のラグジュアリーカーにも搭載されています。
- ロールス・ロイス ファントム / ゴースト / カリナン:静寂性を極限まで追求しながらも、ジェントルなパワーを持つV12エンジンが特徴。エンジンの振動はほぼ皆無で、まるで魔法のカーペットに乗っているような滑らかな走行感を提供。
- メルセデスAMG S65 / マイバッハ S680:高級サルーンでありながら、V12エンジンによる絶大なトルクとシルキーな加速が楽しめる。高速道路では無音に近い快適な走行性能を誇る。
- アストンマーティン DB11 / ヴァンキッシュ:GTカーとしてのV12は、長距離ドライブをより快適で優雅なものにするだけでなく、必要に応じて驚異的なパワーを発揮。
このように、V12エンジンはスーパーカーだけでなく、極上のラグジュアリーカーにも採用され、走行性能だけでなく、乗る人のステータスを象徴する存在となっています。
5. 未来に向けてのV12エンジンの価値
現在、自動車業界では電動化が進んでおり、V12エンジンを搭載した車は年々減少しています。
- フェラーリはV12モデルを維持しながらもハイブリッド技術を導入。ラフェラーリや812スーパーファストの後継モデルも電動化される可能性がある。
- ランボルギーニはレヴエルトでV12ハイブリッドを採用し、電動化と伝統的なエンジンの融合を図っている。
- ロールス・ロイスは完全電動モデル「スペクター」を発表し、将来的にはV12を廃止する可能性も。
しかし、それでもV12エンジンの価値は色褪せることなく、自動車史において特別な存在であり続けることは間違いありません。
まとめ
V12エンジン搭載車は、圧倒的なパフォーマンス、官能的なサウンド、最高級のエンジニアリング、そして究極のラグジュアリーを備えた特別な存在です。環境規制や電動化の影響で希少価値がますます高まり、今後V12モデルを所有することは一種のステータスとなるでしょう。スーパーカーでもラグジュアリーカーでも、V12エンジンを搭載した車は、そのパワーとエモーションでドライバーを魅了し続けるのです。もし、V12エンジン搭載の車を体験する機会があるなら、ぜひその魅力を存分に味わってみてください。
フェラーリ:エンツォ・フェラーリ
■フェラーリ:エンツォ・フェラーリ
エンツォ・フェラーリは、フェラーリ創立55周年を記念して2002年に登場したスーパーカーで、当時の最新技術を結集したフラッグシップモデル。F1で培われた技術を市販車に応用し、公道走行可能なレーシングカーとして開発された。フェラーリF50の後継モデルにあたり、カーボンファイバー製のシャシーやF1直系のテクノロジーを採用し、徹底的に軽量化されたボディと高性能なエンジンを搭載している。
搭載されるのは6.0L V12自然吸気エンジンで、最高出力660馬力、最大トルク657Nmを発揮。これにより、0-100km/h加速は3.6秒、最高速度は350km/hに達する。トランスミッションは6速セミAT(F1マチック)で、当時のF1マシンと同様のパドルシフトを採用。これにより、驚異的なシフトチェンジの速さとダイレクトな走行感を実現している。
エクステリアデザインはピニンファリーナが手掛け、当時のF1マシンを彷彿とさせるフロントノーズや、大型のエアインテークを備えた空力重視のフォルムが特徴的。リアには可変式のエアロダイナミクスが組み込まれ、高速走行時の安定性を確保している。ドアは特徴的なバタフライドアを採用し、スーパーカーらしい演出も際立つ。
内装はレーシングカーの要素を強く意識した設計で、無駄を排除したコックピットのようなレイアウト。カーボンファイバーを多用し、軽量化を徹底しながらも、ドライバーの操作性を最優先に考えた設計になっている。
生産台数は399台+1台(教皇ヨハネ・パウロ2世のために特別に製作され、その後チャリティオークションに出品)。希少性の高さとフェラーリの象徴的な存在感から、現在でもコレクターズカーとして非常に高い価値を誇る。登場から20年以上経った今もなお、スーパーカーの歴史に名を刻む一台として、多くのファンを魅了し続けている。

フェラーリ:ラ・フェラーリ
■フェラーリ:ラ・フェラーリ
ラフェラーリは、フェラーリのフラッグシップモデルとして2013年に発表されたハイブリッドスーパーカーで、エンツォ・フェラーリの後継にあたるモデル。フェラーリ初のハイブリッドシステム「HY-KERS」を搭載し、内燃機関と電動モーターを組み合わせることで驚異的なパフォーマンスを実現している。
搭載されるエンジンは6.3L V12自然吸気で、最高出力800馬力を発揮。さらに電動モーターによる163馬力が加わり、システム合計963馬力を誇る。これにより、0-100km/h加速は約2.6秒、0-200km/hは約6.9秒、最高速度は350km/h以上という驚異的なスペックを持つ。エネルギー回生システムを活用し、減速時にバッテリーを充電することで効率的にパワーを引き出す仕組みが採用されている。
デザインはピニンファリーナではなくフェラーリ社内のデザインセンターが担当し、エアロダイナミクスを極限まで追求したフォルムが特徴的。アクティブエアロシステムを採用し、速度や走行状況に応じてウイングやディフューザーが自動的に調整される。ボディはカーボンファイバー製で、軽量化と剛性の向上を両立している。ドアはバタフライドアを採用し、視覚的なインパクトとともに乗降性も考慮された設計となっている。
インテリアは、ドライバーを中心に設計されたコクピットスタイルで、F1マシンを彷彿とさせるステアリングやデジタルメーターが配置されている。カーボン素材を多用し、レーシングカーのような軽量で機能的なデザインに仕上がっている。シートは固定式で、ペダルやステアリングの位置を調整することでドライビングポジションを最適化する仕様となっている。
限定生産499台という希少性の高さから、発表と同時に完売。後にオープントップモデル「ラフェラーリ・アペルタ」も209台限定で販売された。ハイブリッド技術を採用しながらも、フェラーリらしいエモーショナルな走りを実現したことから、ラフェラーリは未来のスーパーカーの方向性を示す一台として、今なお高い評価を受け続けている。
フェラーリ:ラ・フェラーリ アペルタ
■フェラーリ:ラ・フェラーリ アペルタ
ラフェラーリ アペルタは、フェラーリ創立70周年を記念し、2016年に発表されたラフェラーリのオープントップモデルで、限定209台が生産された。ラフェラーリの圧倒的なパフォーマンスを維持しつつ、オープンエアのドライビングプレジャーを実現するために設計されており、ルーフは取り外し可能なカーボンファイバー製ハードトップとソフトトップが用意されている。
パワートレインはクーペ版と同じく、6.3L V12自然吸気エンジンと電動モーターを組み合わせたHY-KERSシステムを採用し、合計963馬力を発揮。0-100km/h加速は約2.7秒、最高速度は350km/h以上と、クーペ版とほぼ同等のパフォーマンスを誇る。オープン仕様に伴うボディ剛性の低下を防ぐため、シャシー構造を強化しながらも、重量増加を最小限に抑える工夫が施されている。
エアロダイナミクスにも特別な改良が加えられ、特にオープン時の走行安定性を向上させるためにエアフローの最適化が図られた。フロントスポイラーやアンダーボディの形状が調整され、キャビン内の乱気流を抑える工夫がされている。また、アクティブエアロシステムも健在で、高速走行時のダウンフォースを最適化することで、クーペ版と変わらぬ操縦性を実現している。
インテリアはラフェラーリと同様、ドライバーを中心に設計されたコックピットスタイルで、カーボンファイバーを多用しながら軽量化と剛性を確保。ステアリングにはF1由来の各種コントロールが組み込まれ、メーターパネルはデジタルディスプレイを採用。ペダルやステアリングの位置調整によって最適なドライビングポジションを確保できる設計となっている。
限定209台のうち、最初の200台は発表前にすでに完売し、残る9台はフェラーリ70周年記念イベント用に用意された。さらに1台はチャリティオークションに出品され、歴史的な高額落札となったことでも話題を集めた。ラフェラーリ アペルタは、フェラーリの技術力とデザイン哲学を象徴する一台であり、オープントップならではの爽快なドライビング体験を提供する究極のハイブリッドスーパーカーとして、今なお高い評価を受け続けている。
フェラーリ:12 チリンドリ
■フェラーリ:12 チリンドリ
フェラーリ 12 チリンドリは、2024年に発表されたフラッグシップモデルで、伝統的なV12エンジンを搭載するグランドツアラーとして登場した。「チリンドリ(Cilindri)」はイタリア語で「シリンダー」を意味し、フェラーリの象徴であるV12エンジンを称える名前となっている。このモデルは812スーパーファストの後継として位置付けられ、最新のテクノロジーとエアロダイナミクスを融合させた新時代のGTカーとして開発された。
パワートレインには、6.5L V12自然吸気エンジンを搭載し、最高出力830馬力を発揮。フェラーリの伝統的な後輪駆動方式を採用し、8速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)と組み合わせることで、優れた加速性能とスムーズなシフトチェンジを実現している。0-100km/h加速は約2.9秒、最高速度は340km/h以上と、スーパーカーに匹敵するパフォーマンスを誇る。
デザインはフェラーリ・スタイリングセンターが手がけ、流れるようなシルエットと洗練されたディテールが特徴的。フロントには新世代のLEDヘッドライトとワイドなグリルを採用し、ダイナミックかつエレガントな印象を与える。サイドにはエアロダイナミクスを意識したエアインテークが配置され、高速走行時の安定性を高める工夫が施されている。リアデザインも特徴的で、4灯式テールランプと統合型スポイラーが迫力あるスタイルを演出している。
インテリアは最新のデジタルコックピットを採用し、ドライバー中心の設計になっている。大型のデジタルディスプレイを備えたインストルメントパネルは、走行状況に応じた情報を直感的に表示。センターコンソールにはタッチ式のインターフェースが搭載され、最新のインフォテインメントシステムも備わっている。また、助手席用のディスプレイも用意されており、同乗者もリアルタイムで車両のパフォーマンスを楽しむことができる。
サスペンションには最新のマグネライド・ダンパーを採用し、快適性とスポーツ性能を両立。フェラーリ独自の「バーチャル・ショートホイールベース」技術により、俊敏なハンドリングと安定したコーナリング性能を実現している。加えて、最新の空力制御システムが組み込まれ、ダウンフォースとドラッグの最適なバランスが取られている。
フェラーリ 12 チリンドリは、伝統的なV12エンジンを守りながらも、最新の技術を取り入れたグランドツアラーとして、スピードと快適性を兼ね備えた究極のモデルとなっている。フェラーリの歴史を象徴するこの一台は、V12エンジンの魅力を存分に味わえるスーパーカーとして、多くのファンを魅了し続けている。

フェラーリ:812 スーパーファスト
■フェラーリ:812 スーパーファスト
フェラーリ 812スーパーファストは、2017年に発表されたフラッグシップV12モデルで、フェラーリのフロントエンジン・リア駆動(FR)レイアウトを採用したスーパーカーとして登場した。812スーパーファストは、先代F12ベルリネッタの進化形として開発され、フェラーリ史上最もパワフルな自然吸気V12エンジンを搭載するモデルとなっている。名前の「812」は8,000cc(実際は6.5L)超の排気量と800馬力超の出力を意味し、「スーパーファスト」は過去の名車「500スーパーファスト」からインスピレーションを受けて名付けられた。
パワートレインには6.5L V12自然吸気エンジンを搭載し、最高出力800馬力、最大トルク718Nmを発揮。0-100km/h加速は2.9秒、最高速度は340km/hに達し、自然吸気エンジンとしては驚異的なパフォーマンスを誇る。トランスミッションには7速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)を採用し、シームレスなギアチェンジと素早いレスポンスを実現している。高回転域までスムーズに吹け上がるエンジン特性と、フェラーリ独自のサウンドチューニングにより、V12エンジンならではの官能的なエンジンサウンドを楽しめる。
エクステリアデザインは、フェラーリ・スタイリングセンターが手がけ、空力性能を徹底的に追求したアグレッシブなスタイルが特徴的。フロントにはシャープなLEDヘッドライトと大型エアインテークが組み込まれ、冷却性能とダウンフォースの最適化が図られている。ボンネットのエアスクープやフロントフェンダーのエアアウトレットは、エンジン冷却と空力性能の向上に貢献。リアにはアクティブエアロダイナミクスを採用し、速度に応じてダウンフォースを最適化することで、高速走行時の安定性を確保している。
インテリアは、ドライバー中心の設計思想を貫き、スポーツカーらしいレーシーな雰囲気と最新のテクノロジーを融合。デジタルメーターパネルを備えたインストルメントクラスターは、走行状況に応じて視認性の高い情報を表示する設計になっている。シートには軽量なカーボンファイバー製スポーツシートを採用し、ホールド性と快適性を両立。助手席にはオプションでパッセンジャーディスプレイを装備することも可能で、同乗者も車両の情報をリアルタイムで楽しむことができる。
走行性能の面では、最新の電子制御システムを搭載し、フェラーリ独自の「バーチャル・ショートホイールベース2.0(PCV)」技術を採用。四輪操舵システムにより、高速域での安定性と低速域での俊敏なコーナリング性能を両立させている。また、電子制御ディファレンシャル(E-Diff3)やトラクションコントロール(F1-Trac)を組み合わせることで、圧倒的なパワーをスムーズに路面へ伝達。サスペンションにはマグネライド・ダンパーを採用し、優れた乗り心地とスポーツ性能を両立している。
812スーパーファストは、フェラーリのV12フロントエンジンモデルの集大成として、エレガントなデザインと圧倒的なパフォーマンスを兼ね備えた一台。812シリーズには、オープントップ仕様の「812 GTS」や、より軽量かつサーキット志向の「812コンペティツィオーネ」といった派生モデルも登場し、フェラーリのV12エンジンを象徴するモデルとして高い評価を受けている。

フェラーリ:プロサングエ
■フェラーリ:プロサングエ
フェラーリ プロサングエは、2022年に発表されたフェラーリ初のSUVモデルで、同社の伝統的なV12エンジンを搭載しながらも、高い実用性と快適性を兼ね備えた革新的なモデルとして登場した。「プロサングエ(Purosangue)」はイタリア語で「純血」を意味し、フェラーリのDNAを継承するパフォーマンスSUVとして開発された。従来のSUVとは異なり、スポーツカーとしての走行性能を重視しながら、日常的な使い勝手も追求している。
パワートレインには6.5L V12自然吸気エンジンを搭載し、最高出力725馬力、最大トルク716Nmを発揮。これにより、0-100km/h加速は3.3秒、最高速度は310km/h以上と、SUVとは思えない圧倒的なパフォーマンスを誇る。トランスミッションには8速デュアルクラッチ(DCT)を採用し、素早いシフトチェンジとスムーズな加速を実現。さらに、フェラーリ独自の四輪駆動システムと最新の電子制御技術が組み合わされ、優れたトラクション性能と安定性を確保している。
エクステリアデザインはフェラーリらしさを前面に押し出し、流れるようなシルエットと攻撃的なフロントフェイスが特徴的。フロントには新世代のヘッドライトデザインを採用し、アグレッシブな印象を与えるとともに、空力性能を向上させるためのエアインテークが組み込まれている。サイドにはスーサイドドア(観音開きドア)を採用し、乗降性を向上させると同時に、ラグジュアリーな雰囲気を演出。リアデザインも特徴的で、4灯式のテールランプと統合型スポイラーにより、スポーツカーらしいスタイルを実現している。
インテリアはフェラーリのGTモデルを意識した設計で、高級感のある仕上がりになっている。デジタルインストルメントパネルと助手席用ディスプレイを搭載し、先進的なインフォテインメントシステムも装備。カーボンファイバーやアルカンターラなどの高級素材を使用し、スポーティさと上質さを両立している。4シーター仕様で、快適性を追求したシートデザインが採用されており、長距離ドライブでも快適に過ごせる空間が確保されている。
走行性能においては、フェラーリ独自のアクティブ・サスペンションシステムを採用し、あらゆる路面状況でも優れたハンドリング性能と快適な乗り心地を実現。さらに、電子制御ディファレンシャル(E-Diff)や四輪操舵システムが組み合わされ、SUVでありながらスーパースポーツカーに匹敵する俊敏な走りを可能にしている。
フェラーリ プロサングエは、フェラーリの伝統を守りながらも、新しい市場に挑戦する革新的なモデルとして、多くの注目を集めている。スーパースポーツカーのパフォーマンスとSUVの実用性を両立したこの一台は、フェラーリの新たな時代を象徴するモデルとして、高い評価を受け続けている。
ランボルギーニ:レヴエルト
■ランボルギーニ:レヴエルト
ランボルギーニ レヴエルトは、2023年に発表されたブランド初のプラグインハイブリッド(PHEV)スーパーカーで、アヴェンタドールの後継モデルとして登場した。レヴエルト(Revuelto)はスペイン語で「かき混ぜる」や「混ざった」という意味を持ち、伝統的なV12エンジンと最新の電動技術を融合させたことを象徴している。ランボルギーニが未来に向けて進化する中でも、ブランドのアイデンティティであるV12エンジンを継承しつつ、持続可能な技術を取り入れた画期的なモデルとなっている。
パワートレインには6.5L V12自然吸気エンジンと3基の電動モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用。内燃機関単体で最高出力825馬力を発揮し、3つの電動モーターによって合計1,015馬力を実現。これにより、0-100km/h加速は2.5秒、最高速度は350km/h以上という驚異的なパフォーマンスを誇る。トランスミッションには新開発の8速デュアルクラッチ(DCT)が採用され、電動モーターと連携することでスムーズかつ俊敏なシフトチェンジを可能にしている。また、フルEVモードも搭載されており、短距離でのゼロエミッション走行が可能。
エクステリアデザインは、ランボルギーニのDNAを受け継ぎつつ、未来的なエアロダイナミクスを追求したフォルムが特徴的。Y字型のデイタイムランニングライト(DRL)を備えたシャープなヘッドライトや、大型のエアインテークが印象的なフロントフェイスを形成。ボディ全体には空力性能を向上させるデザインが施され、軽量なカーボンファイバー製モノコックシャシーを採用することで剛性と軽量化を両立している。リアにはセンターに配置されたツインエキゾーストとアグレッシブなディフューザーが組み合わされ、ランボルギーニらしい圧倒的な存在感を放っている。
インテリアは、最新のデジタルテクノロジーとレーシングカーのDNAを融合させたデザインで、ドライバー中心のコックピットレイアウトが特徴。デジタルインストルメントクラスターには12.3インチのディスプレイを採用し、センターコンソールには8.4インチのタッチスクリーンを配置。さらに、助手席にも9.1インチのディスプレイが搭載され、同乗者もリアルタイムで車両情報を確認できる。シートにはカーボンファイバー製の軽量スポーツシートが採用され、ホールド性と快適性を両立。ドライビングモードは「シティ」「ストラーダ」「スポーツ」「コルサ」「EV」など複数の選択肢があり、走行シーンに応じた最適なセッティングが可能となっている。
走行性能においては、ランボルギーニ独自の四輪駆動システムとリアホイールステアリングを搭載し、高速域での安定性と低速域での俊敏なハンドリングを実現。電子制御ディファレンシャル(E-Diff)やトルクベクタリングシステムと組み合わせることで、コーナリング時のトラクション性能を向上させている。また、最新のアクティブエアロダイナミクス技術が導入され、高速走行時のダウンフォースとドラッグの最適なバランスを確保している。
ランボルギーニ レヴエルトは、V12エンジンの伝統を守りながらも、最新のハイブリッド技術を組み合わせることで、ブランドの新時代を象徴する一台として登場。持続可能な未来を見据えながらも、ランボルギーニらしい圧倒的なパフォーマンスとエモーショナルなドライビング体験を提供する究極のスーパーカーとして、多くのファンを魅了している。

ランボルギーニ:カウンタック LPI 800-4
■ランボルギーニ:カウンタック LPI 800-4
カウンタック LPI 800-4は、2021年に発表されたランボルギーニ創業50周年を記念した限定モデルで、1970年代から1980年代にかけてスーパーカーブームを牽引した名車「カウンタック」のオマージュとして登場した。現代の最先端技術を取り入れながらも、オリジナルのカウンタックのデザイン要素を随所に反映し、クラシックと最新技術を融合させたモデルとなっている。生産台数はわずか112台限定で、発売と同時に完売し、非常に高い希少価値を持つスーパーカーとして話題を集めた。
パワートレインには6.5L V12自然吸気エンジンとマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたLPI(Longitudinale Posteriore Ibrido)方式を採用し、最高出力814馬力(エンジンから780馬力、電動モーターから34馬力)を発揮。電動モーターはスーパキャパシタをエネルギー源とし、従来のリチウムイオンバッテリーよりも軽量で効率的なパワー供給を可能にしている。トランスミッションは7速ISR(インディペンデント・シフト・ロッド)を採用し、パワフルなエンジン特性とダイレクトなシフトフィールを実現。0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は355km/h以上と、クラシックなデザインとは裏腹に圧倒的なパフォーマンスを誇る。
エクステリアデザインは、オリジナルのカウンタックの特徴を継承しながらも、現代的なエアロダイナミクスを意識したスタイリングに仕上がっている。特徴的なウェッジシェイプのボディラインや、角ばったフロントエンド、台形のホイールアーチなど、クラシックなカウンタックのデザインを彷彿とさせる要素が盛り込まれている。一方で、LEDテクノロジーを用いたモダンなヘッドライトや、アヴェンタドール譲りのアクティブエアロダイナミクス、軽量なカーボンファイバー製ボディパネルなど、最新のランボルギーニの技術も融合されている。リアには特徴的な4連テールライトと大型ディフューザーが組み合わされ、センター配置のクワッドエキゾーストが圧倒的な存在感を放っている。
インテリアは、最新のスーパーカーデザインを採用しながらも、クラシックなカウンタックをオマージュした要素を随所に取り入れている。デジタルインストルメントパネルと8.4インチのタッチスクリーンを搭載し、最新のインフォテインメントシステムを採用。シートやダッシュボードには上質なレザーやアルカンターラが使用され、独特の六角形パターンのデザインが施されている。特に、オリジナルのカウンタックを意識したスイッチ類や、シンプルながらも高級感のあるコックピットデザインが特徴的。ボタン一つで開くスイングアップ式のシザードアは、ランボルギーニの象徴として受け継がれている。
走行性能においては、四輪駆動(AWD)システムを採用し、優れたトラクションとコーナリング性能を発揮。四輪操舵(リアホイールステアリング)を搭載し、高速域での安定性と低速域での俊敏なハンドリングを実現。アクティブサスペンションシステムとトルクベクタリング機能を組み合わせることで、スーパーカーとしての圧倒的なパフォーマンスと快適な乗り心地を両立している。ブレーキにはカーボンセラミックディスクを採用し、ハイパフォーマンスな制動力を確保。
カウンタック LPI 800-4は、ランボルギーニの歴史を象徴するモデルのひとつとして、ブランドの伝統と革新を見事に融合させたスーパーカー。オリジナルのカウンタックが持つデザインの魅力と、現代の最先端技術を融合させたこの一台は、ランボルギーニの歴史の中でも特別な存在として、スーパーカーファンにとって伝説的なモデルとなっている。

ランボルギーニ:アヴェンタドール
■ランボルギーニ:アヴェンタドール
ランボルギーニ アヴェンタドールは、2011年に発表されたフラッグシップモデルで、伝統のV12エンジンを搭載するスーパーカーとして登場した。ミウラ、カウンタック、ディアブロ、ムルシエラゴと続くランボルギーニのV12モデルの系譜を受け継ぎ、革新的な技術と圧倒的なパフォーマンスを融合させた一台となっている。名前はスペインの闘牛の名に由来し、その名の通り猛々しいデザインとパワフルな走りが特徴。
パワートレインには6.5L V12自然吸気エンジンを搭載し、デビュー時のアヴェンタドール LP700-4は最高出力700馬力、最大トルク690Nmを発揮。0-100km/h加速は2.9秒、最高速度は350km/h以上に達し、スーパーカーの頂点にふさわしいパフォーマンスを誇る。トランスミッションには7速ISR(インディペンデント・シフト・ロッド)を採用し、デュアルクラッチではなくシングルクラッチでありながら、非常に素早いギアチェンジを実現。四輪駆動システムを搭載し、強大なパワーを確実に路面に伝え、優れたトラクション性能を発揮する。
エクステリアデザインは、戦闘機を彷彿とさせるシャープなラインとアグレッシブなフォルムが特徴的。低く構えたフロントノーズ、大型のエアインテーク、Y字型のLEDデイライトが組み合わさり、唯一無二の存在感を放つ。ボディはカーボンファイバー製モノコック構造を採用し、軽量かつ高剛性を実現。リアには巨大な可変ウイングとセンター配置のエキゾーストが組み込まれ、高速走行時のダウンフォースを最適化すると同時に、ランボルギーニらしい圧倒的なスタイルを演出している。
インテリアは、ドライバー中心のデザイン哲学を貫きながら、先進的なテクノロジーと高級素材を融合。デジタルメーターパネルを採用し、ドライビングモードに応じて情報を最適に表示。センターコンソールには航空機をイメージしたスイッチ類が並び、エンジンスタートボタンには特徴的なレッドカバーが備わる。シートにはアルカンターラやレザーを使用し、スポーティな雰囲気と快適性を両立。カスタマイズオプションも豊富に用意され、オーナーの個性を反映した仕様に仕上げることができる。
走行性能においては、ランボルギーニ独自のプッシュロッド式サスペンションを採用し、F1マシンの技術を応用することで優れたハンドリング性能を実現。また、後継モデルの登場に伴い、さらなる進化を遂げた派生モデルが次々と登場。LP750-4 スーパーヴェローチェ(SV)は最高出力750馬力に向上し、より軽量な設計となった。さらに、アヴェンタドール Sでは四輪操舵(リアホイールステアリング)が追加され、より俊敏なハンドリングを実現。最終進化系のアヴェンタドール SVJは770馬力に達し、ニュルブルクリンク北コースで市販車最速の記録を樹立するなど、極限のパフォーマンスを追求したモデルとなった。
オープントップ仕様のアヴェンタドール ロードスターも登場し、ルーフを取り外すことで自然吸気V12のサウンドをダイレクトに楽しむことができる仕様となった。最終的に2022年まで生産が続けられ、ランボルギーニのV12スーパーカーの歴史において、最も長い間ラインナップされたモデルのひとつとなった。
アヴェンタドールは、ランボルギーニの象徴として、ブランドのアイデンティティを体現するモデルであり、次世代スーパーカーの基準を築いた存在。ランボルギーニの伝統を守りながらも、革新を続けたこの一台は、スーパーカーファンにとって永遠に記憶される名車として語り継がれている。

パガーニ:ユートピア
■パガーニ:ユートピア
パガーニ ユートピアは、2022年に発表されたウアイラの後継モデルで、ブランドの哲学を体現する究極のハイパーカーとして登場した。名前の「ユートピア」は、理想郷を意味し、オラチオ・パガーニの掲げる「美しさ」「パフォーマンス」「ドライビングプレジャー」の完璧な融合を目指して開発された。世界限定99台のみの生産で、発表と同時に完売するほどの人気を博した。
パワートレインには、メルセデスAMG製の6.0L V12ツインターボエンジンを搭載し、最高出力864馬力、最大トルク1,100Nmを発揮。環境規制が厳しくなる現代においても、電動化を排除し、ピュアなドライビング体験を追求。トランスミッションは7速シングルクラッチAMTと、パガーニでは異例の7速マニュアルの2種類が用意され、ドライバーの好みに応じた選択が可能。従来のデュアルクラッチを採用せず、軽量化とダイレクトなフィーリングを重視した設計となっている。
ボディにはパガーニ独自のカーボンチタン製モノコックシャシーを採用し、剛性を確保しながら徹底した軽量化を実現。全体のデザインは流麗なボディラインと有機的なフォルムが特徴で、クラシカルな円形ヘッドライトや曲線を活かしたエアインテークがエレガントな雰囲気を演出。リアにはパガーニ伝統の4本出しチタンエキゾーストがセンター配置され、サウンドとデザインの両面で圧倒的な存在感を放つ。空力性能も大幅に向上し、アクティブエアロダイナミクスを廃止しながらも、細部のデザインによりダウンフォースを最適化している。
インテリアは、デジタル技術を最小限に抑え、アナログメーターを中心としたクラシックなコックピットデザインを採用。アルミ削り出しのスイッチ類や、レザーとカーボンファイバーを組み合わせたインテリアパネルは、職人の手作業で仕上げられ、芸術作品のような美しさを持つ。センターコンソールには機械式のシフトレバーが配置され、視覚的にもドライビングプレジャーを高めるデザインが施されている。
パガーニ ユートピアは、現代のハイパーカーの流れとは一線を画し、最新技術に依存せずに純粋なドライビングの楽しさを追求したモデル。圧倒的なパワーと軽量な車体、芸術的なデザインが融合し、スーパーカーファンやコレクターにとって究極の一台となっている。
パガーニ:ウアイラ
■パガーニ:ウアイラ
パガーニ ウアイラは、2011年に発表されたイタリアのスーパーカーブランド「パガーニ」が手がけるハイパーカーで、ブランド初の量産モデル「ゾンダ」の後継として開発された。モデル名の「ウアイラ(Huayra)」は、南米の先住民族ケチュア語で「風」を意味し、その名の通り、空力性能を極限まで追求したデザインと卓越したパフォーマンスを備えている。世界限定生産100台とされ、その全てが発売前に完売するなど、スーパーカー愛好家の間で非常に高い評価を受けた。
パワートレインにはメルセデスAMG製の6.0L V12ツインターボエンジンを搭載し、最高出力730馬力、最大トルク1,000Nmを発揮。トランスミッションには7速シングルクラッチAMT(オートメイテッド・マニュアル・トランスミッション)を採用し、デュアルクラッチと比べて軽量化を優先。0-100km/h加速は約2.8秒、最高速度は370km/h以上に達し、ハイパフォーマンスカーとして圧倒的なスペックを誇る。また、シングルクラッチの採用により、デュアルクラッチよりも40%軽量化され、車両のパワーウェイトレシオを最適化している。
エクステリアデザインは、パガーニ創業者オラチオ・パガーニの哲学を反映し、芸術性とエンジニアリングを融合させた美しいフォルムが特徴的。ボディはカーボンチタン製モノコックシャシーを採用し、軽量かつ高剛性を実現。アクティブエアロダイナミクスを搭載し、車体前後に設けられた可動式フラップが速度や走行状況に応じて自動調整され、最適なダウンフォースを提供する。特に、流れるようなラインと有機的なフォルムは、ゾンダとは異なるモダンなデザインアプローチが採用されており、空気抵抗を最小限に抑えつつ、高速安定性を向上させる設計となっている。リアには4本出しエキゾーストがセンターに配置され、パガーニならではのアイデンティティを強調している。
インテリアは、ハンドメイドによるクラフトマンシップが光る芸術作品のような仕上がりで、カーボンファイバー、アルミニウム、レザーなどの高級素材が惜しみなく使用されている。インストルメントパネルはアナログメーターとデジタルディスプレイが融合したデザインで、航空機のコックピットを思わせるレイアウト。センターコンソールにはアルミ削り出しのスイッチ類が並び、操作性とデザイン性の両方を追求。シートは人間工学に基づいて設計され、長時間のドライブでも快適な座り心地を提供する。
走行性能においては、電子制御ダンパーやカーボンセラミックブレーキを装備し、あらゆる状況で最高のパフォーマンスを発揮。軽量な車体とハイパワーなV12エンジンにより、驚異的な加速とハンドリング性能を実現。特に、アクティブエアロダイナミクスと組み合わせることで、コーナリング時の安定性が向上し、スーパーカーを超えたハイパーカーの領域に達している。パガーニ独自のサスペンション技術により、日常走行でも快適性を損なうことなく、ロードカーとしての実用性も確保されている。
ウアイラは、その後も様々な特別モデルが登場。ウアイラBCは軽量化とパワーアップを図り、790馬力まで向上させたハードコアモデルとして発表。さらに、オープントップ仕様のウアイラ ロードスターや、サーキット専用のウアイラRも登場し、ウアイラシリーズは進化を続けた。特に、ウアイラRは自然吸気V12エンジンを搭載し、パガーニのレーシングDNAを色濃く反映したモデルとなった。
ウアイラは、スーパーカーの枠を超え、芸術性とパフォーマンスを極限まで追求した一台として、自動車史に名を刻む存在。パガーニの卓越したクラフトマンシップと最新技術を融合させたこのモデルは、世界中のコレクターやスーパーカーファンにとって、特別な価値を持つ一台として今なお高く評価されている。
アストンマーティン:ヴァンキッシュ
■アストンマーティン:ヴァンキッシュ
アストンマーティンは、2025年モデルとして新型「ヴァンキッシュ」を正式に発表した。従来のフロントエンジンGTカーとしてのヴァンキッシュとは異なり、新型はフロントミッドシップレイアウトを採用し、ブランドの伝統を継承しながらもさらなる高性能を追求したモデルとなっている。搭載されるのは、5.2L V12ツインターボエンジンで、最高出力835PS、最大トルク1000Nmを発揮。トランスミッションにはZF製8速ATを採用し、0-100km/h加速は3.3秒、最高速度は345km/hに達する。アストンマーティンが誇るV12エンジンの集大成ともいえるパワーユニットで、圧倒的なパフォーマンスと官能的なサウンドを提供する。
ボディサイズは全長4850mm、全幅1980mm、全高1290mm、ホイールベースは2885mmと、スポーティでありながらもグランドツアラーとしての快適性を維持。乾燥重量は1774kgに抑えられ、カーボンファイバーや軽量アルミニウムを積極的に使用することで、剛性を高めながら軽量化を実現している。アダプティブエアサスペンションが搭載され、コンフォートからスポーツドライビングまで幅広いシーンで最適な乗り心地とハンドリングを提供する。
エクステリアデザインは、従来のヴァンキッシュのエレガントなスタイルを踏襲しながらも、よりダイナミックで洗練されたものへと進化。DBS 770アルティメットと比較してフロントグリルは13%拡大され、冷却性能の向上とともに、より力強い印象を与えている。ボディ全体のラインは流麗で、空力性能を考慮した設計が随所に施されている。リアボディは従来よりも10mmワイドになり、より安定した走行性能を実現。デイタイムランニングライトを統合したマトリクスLEDヘッドランプが採用され、モダンな印象を強調している。エアロダイナミクスにも徹底的にこだわり、アクティブエアロ技術を採用することで、高速域でのダウンフォースを最適化し、優れた操縦性と安定性を実現。
インテリアは、アストンマーティンならではの高級感と最新技術を融合させたデザインとなっており、最高級のレザー、アルカンターラ、カーボンファイバーをふんだんに使用。ドライバー中心のコックピットデザインを採用し、アナログとデジタルが融合したメーターパネルや、大型のインフォテインメントスクリーンを搭載。センターコンソールには直感的な操作が可能な物理スイッチが配置され、視認性と使い勝手を両立。シートは長距離ドライブにも適した快適性と、スポーツ走行時のホールド性を兼ね備えた設計となっている。
新型ヴァンキッシュは、年間1000台以下の限定生産となり、デリバリーは2024年第4四半期から開始される予定。カスタマイズオプションも豊富に用意され、ボディカラー、インテリア素材、ホイールデザインなど、オーナーの好みに応じたビスポーク仕様が可能となっている。アストンマーティンの新たなフラッグシップGTとして、エレガンスとパフォーマンスを兼ね備えた新型ヴァンキッシュは、スーパーカーファンにとって注目の一台となることは間違いない。

アストンマーティン:DB11
■アストンマーティン:DB11
アストンマーティン DB11は、2016年に発表されたグランドツアラー(GT)で、DB9の後継モデルとして登場した。DBシリーズの伝統を受け継ぎながらも、デザイン、パワートレイン、テクノロジーのすべてが刷新され、アストンマーティンの新時代を象徴するモデルとして開発された。優雅なスタイルと圧倒的なパフォーマンスを兼ね備え、快適な長距離クルージングからダイナミックなスポーツドライビングまでこなす万能なGTカーとして、多くのファンを魅了している。
パワートレインは2種類が用意され、デビュー時には5.2L V12ツインターボエンジンを搭載し、最高出力608馬力、最大トルク700Nmを発揮。0-100km/h加速は3.9秒、最高速度は322km/hに達し、従来の自然吸気V12エンジンからダウンサイジングしながらも、ターボ技術によってパワーと効率を両立させた。2018年には、メルセデスAMG製の4.0L V8ツインターボエンジンを搭載したモデルが追加され、最高出力510馬力、最大トルク675Nmを発揮。0-100km/h加速は4.0秒、最高速度は300km/hに達し、軽量なV8エンジンによる俊敏なハンドリングが特徴となっている。
エクステリアデザインは、アストンマーティンのデザイン哲学を継承しながらも、より洗練されたフォルムに進化。特徴的なフロントグリルは一層ワイドになり、LEDヘッドライトと組み合わせることで、モダンで力強い印象を演出。フロントフェンダーには「カーブド・サイド・ストレーキ」と呼ばれるエアアウトレットが配置され、空力性能を向上させると同時に、独特のデザインアクセントとなっている。リアにはスリムなLEDテールライトが装備され、流れるようなルーフラインと一体化したデザインが、エレガントかつスポーティな印象を与えている。さらに、アクティブ・エアロダイナミクス「エアロブレード」を採用し、リアウィングを不要としながらも優れたダウンフォースを確保。
インテリアは、ラグジュアリーと先進技術が融合したデザインとなっており、高級レザー、ウッドパネル、アルミニウムなどの素材を惜しみなく使用。ドライバー中心のレイアウトながらも、快適性を重視した作りになっており、長距離のドライブでも疲れにくい設計が施されている。メーターパネルには12インチのデジタルディスプレイが採用され、センターコンソールにはメルセデス・ベンツと共同開発したインフォテインメントシステムを搭載。8インチのディスプレイを介して、ナビゲーション、オーディオ、車両設定などを直感的に操作できる。
走行性能においては、アダプティブダンパーを備えたサスペンションが採用され、「GT」「スポーツ」「スポーツ+」の3つの走行モードを選択可能。GTモードでは快適なクルージング性能を発揮し、スポーツ+モードではシャープなレスポンスとダイレクトなハンドリングが楽しめる。トランスミッションは8速AT(ZF製)を採用し、スムーズかつ素早いシフトチェンジを実現。ブレーキにはカーボンセラミックオプションも用意され、優れた制動力を発揮する。
その後、DB11にはハイパフォーマンスモデルとして「DB11 AMR」が追加され、V12エンジンの最高出力は630馬力に向上。サスペンションのチューニングが改良され、よりシャープなハンドリングとスポーツ性を強化した仕様となった。また、オープントップ仕様の「DB11 ヴォランテ」も登場し、V8エンジンを搭載したオープンエアモデルとして、ラグジュアリーなドライビング体験を提供。
DB11は、アストンマーティンの伝統を守りながらも、最新技術を取り入れたグランドツアラーとして、エレガンスとパフォーマンスを見事に融合させた一台。洗練されたデザイン、強力なエンジン、快適な乗り心地を兼ね備え、日常使いからスポーツドライビングまで幅広く対応するGTカーとして、多くのドライバーに愛され続けている。

ロースルロイス:ファントム
■ロールスロイス:ファントム
ロールス・ロイス ファントムは、世界最高峰のラグジュアリーサルーンとして知られ、1925年に初代が登場して以来、ロールス・ロイスのフラッグシップモデルとして進化を続けてきた。現行のファントムは2017年に発表された第8世代モデルで、比類なき快適性と静粛性、最先端の技術を融合させた究極の高級車として君臨している。全長5.7メートルを超える堂々たるボディに加え、ホイールベースを延長した「エクステンデッド」モデルも用意され、オーナードライバーだけでなくショーファードリブンとしても最高の一台とされている。
パワートレインには6.75L V12ツインターボエンジンを搭載し、最高出力571馬力、最大トルク900Nmを発揮。0-100km/h加速は5.3秒と、重量2.5トン以上の車体とは思えないほどの加速力を備えている。トランスミッションには8速AT(ZF製)を採用し、人工知能とGPSを活用した「サテライトエイド・トランスミッション」により、道路状況に応じた最適なギア選択を自動で行う。これにより、滑らかでシームレスな加速と究極の乗り心地を実現している。
エクステリアデザインは、ロールス・ロイスの伝統を受け継ぎながらも、モダンな進化を遂げている。象徴的な「パルテノン・グリル」は従来よりも一体感のあるデザインになり、グリルの背後からLEDライトによって照らされる演出が施され、夜間でも優雅な存在感を放つ。ボディラインは流れるようなシンプルなデザインを採用しながらも、威厳と洗練さを兼ね備え、オーナーのステータスを際立たせる。ドアは観音開き(コーチドア)を採用し、優雅な乗り降りを可能にしている。
インテリアは、最高級の素材と匠の技が融合した極上の空間が広がる。シートには最高品質のレザーが使用され、手作業で仕上げられたウッドパネルやアルミニウムの装飾が施される。ダッシュボードには「ギャラリー」と呼ばれる独自のアートスペースが設けられ、オーナーの好みに応じてカスタムメイドのアートワークを配置することが可能。さらに、スターライトヘッドライナーは、天井に無数のLEDを埋め込み、夜空のような幻想的な雰囲気を演出。後席にはリクライニング機能や足元のオットマン、冷蔵庫、シャンパングラス収納など、極上の快適性を提供するオプションが揃う。
静粛性においても、ファントムは業界トップクラスを誇る。6mm厚の2重ガラスを使用し、車内の静粛性を極限まで高める「静寂の聖域(Silent Sanctuary)」というコンセプトのもと、130kg以上の吸音材を採用。さらに、専用開発の「サイレント・シール」タイヤにより、走行中のロードノイズを最小限に抑えている。結果として、世界で最も静かな自動車と称され、まるで高級ホテルのスイートルームにいるかのような空間を提供する。
走行性能においては、「マジックカーペットライド」と呼ばれる最新のサスペンション技術を採用。カメラによる路面スキャンシステムが前方の道路状況をリアルタイムで検知し、サスペンションの設定を瞬時に調整することで、極上の乗り心地を実現。どんな路面でも揺れを感じさせない滑らかな走行フィールを提供し、まるで宙を浮いているかのような乗り心地を味わえる。
ファントムは、従来のロールス・ロイスと同様に、オーナーの要望に応じたビスポーク(オーダーメイド)プログラムが充実しており、ボディカラーや内装の素材、装飾など、ほぼ無限のカスタマイズが可能。世界に1台だけの特別なファントムを作り上げることができる点も、大きな魅力となっている。
ロールス・ロイス ファントムは、ラグジュアリーカーの頂点に立つモデルとして、その比類なき品質とステータス性により、世界の富裕層や王室、著名人から愛され続けている。伝統と革新を融合させたこの一台は、単なる移動手段を超え、オーナーの人生そのものを象徴する究極のクルマとして君臨し続けている。

ロースルロイス:ゴースト
■ロールスロイス:ゴースト
ロールス・ロイス ゴーストは、2009年に初代が登場し、2020年に第2世代へと進化したラグジュアリーサルーンで、ファントムよりもコンパクトながら、最高級の快適性とパフォーマンスを兼ね備えたモデル。ファントムに次ぐロールス・ロイスの主要ラインナップの一つであり、オーナードライバーとしての使用も考慮された設計となっている。名前の「ゴースト」は、1906年に登場した伝説の名車「シルバーゴースト」に由来し、ブランドの歴史と格式を象徴するモデルとしての位置づけを持つ。
パワートレインには6.75L V12ツインターボエンジンを搭載し、最高出力571馬力、最大トルク850Nmを発揮。0-100km/h加速は4.8秒と、2.5トンを超える重量を感じさせない圧倒的なパフォーマンスを誇る。トランスミッションには8速AT(ZF製)を採用し、GPSを活用した「サテライトエイド・トランスミッション」により、道路状況を先読みし最適なギアを選択することで、極めて滑らかな走行フィールを実現している。ファントムと同様に静粛性を追求した設計となっており、車内は外界の騒音から完全に遮断された静寂の空間となっている。
エクステリアデザインは、ロールス・ロイスの伝統的なデザインを受け継ぎつつ、より現代的で洗練されたスタイルに仕上げられている。フロントには象徴的な「パルテノン・グリル」を備え、LEDライトによる間接照明が施されることで、夜間でも独特の存在感を放つ。ボディラインは流れるように滑らかで、無駄のないエレガントなフォルムが特徴。リアドアは観音開きの「コーチドア」仕様となっており、優雅な乗降をサポートするとともに、ロールス・ロイスならではの格式を演出している。
インテリアは、職人技による最高級の仕上げが施され、細部まで徹底したこだわりが感じられる空間となっている。シートには最高級のレザーを使用し、ウッドパネルやアルミ装飾などの素材はすべてハンドメイドで仕上げられている。ダッシュボードには「イルミネーテッド・フェイシア」と呼ばれるオプションが用意され、エンジンを始動すると「GHOST」の文字が星のように輝く特別な演出が施される。天井にはロールス・ロイスを象徴する「スターライトヘッドライナー」がオプションで用意され、LEDによる無数の星空が夜間の車内を幻想的に照らす。
走行性能においては、「プラナー・サスペンションシステム」と呼ばれる最新のサスペンション技術を採用。カメラで前方の道路状況をリアルタイムに分析し、サスペンションを最適に調整することで、どのような路面でも究極の快適性を提供。さらに、ロールス・ロイス史上初めて四輪駆動(AWD)と四輪操舵(リアホイールステアリング)を搭載し、安定した高速走行性能と俊敏なハンドリングを両立させている。
ゴーストは、オーナードライバーとしての利用も考慮された設計になっており、ファントムよりも運転のしやすさを重視したサイズとバランスの取れた乗り味が特徴。一方で、リアシートの快適性も極めて高く、ショーファードリブン(運転手付きの使用)にも対応するなど、多様なニーズに応えるモデルとなっている。カスタマイズの幅も広く、ビスポーク(オーダーメイド)プログラムを利用すれば、内外装のカラーや素材、装備など、オーナーの好みに合わせた唯一無二の一台を作り上げることが可能。
ロールス・ロイス ゴーストは、ファントムの持つ格式とラグジュアリーを受け継ぎながら、より現代的なドライビングエクスペリエンスを提供するモデルとして、高級車市場において確固たる地位を築いている。卓越した静粛性、洗練されたデザイン、そして圧倒的なパワーを兼ね備えたこの一台は、究極のラグジュアリーを求める顧客にとって、最良の選択肢の一つであり続けている。

ロースルロイス:カリナン
■ロースルロイス:カリナン
ロールス・ロイス カリナンは、2018年に発表されたブランド初のSUVで、最高級のラグジュアリーと卓越した走破性を融合させたモデルとして登場した。名前の「カリナン(Cullinan)」は、史上最大のダイヤモンド「カリナン・ダイヤモンド」に由来し、その名の通り、比類なき優雅さと存在感を兼ね備えている。ロールス・ロイスが誇る静粛性と快適性を維持しながら、SUVならではの実用性と悪路走破性を備え、ブランドの新たな領域を開拓する一台となった。
パワートレインには、ロールス・ロイスのフラッグシップモデルと同じ6.75L V12ツインターボエンジンを搭載し、最高出力571馬力、最大トルク850Nmを発揮。0-100km/h加速は5.2秒と、2.7トンを超える重量を感じさせない圧倒的なパフォーマンスを誇る。トランスミッションには8速AT(ZF製)を採用し、GPSと連携した「サテライトエイド・トランスミッション」により、道路状況を予測しながらスムーズなギアチェンジを実現。これにより、オンロードではまるで魔法の絨毯のような滑らかな乗り心地を提供し、オフロードでは優れたトラクション性能を発揮する。
エクステリアデザインは、ロールス・ロイスの伝統を受け継ぎながらも、SUVらしい力強さを加えた造形が特徴。堂々としたフロントフェイスには象徴的な「パルテノン・グリル」を備え、ボンネットの先端には「スピリット・オブ・エクスタシー」のマスコットが鎮座。シャープなLEDヘッドライトがモダンな印象を与え、彫刻のようなボディラインがエレガントな雰囲気を演出する。リアには電動開閉式の2分割テールゲートを採用し、「リヤ・レジャー・シート」オプションを選択すれば、ゲートを開いた状態で優雅にくつろげる専用シートが出現する仕様となっている。
インテリアは、最高級の素材と伝統的な職人技が融合した贅沢な空間が広がる。シートには最上級のレザーを使用し、ウッドパネルやアルミ装飾などの素材はすべてハンドメイドで仕上げられている。ダッシュボードには最新のデジタルインストルメントパネルを備え、センターコンソールには高解像度のタッチスクリーンを配置。オーディオシステムには、最上級の音響体験を提供する「ロールス・ロイス・ビスポーク・オーディオ」が搭載され、車内はコンサートホールのような音響空間となる。さらに、オプションの「スターライトヘッドライナー」を選択すれば、LEDによる幻想的な星空を天井に再現し、唯一無二の車内環境を演出。
後席には2種類の仕様が用意され、3人掛けの「ラウンジシート」と、2人掛けの「インディビジュアルシート」から選択可能。インディビジュアルシート仕様では、リクライニング機能やセンターコンソールに収納された冷蔵庫、シャンパングラスなど、究極の快適性を提供する装備が充実。観音開きの「コーチドア」には自動開閉機能が備わり、スイッチひとつで優雅に乗り降りできる仕様となっている。
走行性能においては、ロールス・ロイス初の四輪駆動(AWD)を採用し、オフロード性能を大幅に向上。電子制御式エアサスペンションが搭載され、路面状況をリアルタイムで分析しながら車高を自動調整することで、どのような地形でも快適な乗り心地を提供。雪道や砂漠、岩場など、あらゆる環境でスムーズな走行を可能にする「オフロードモード」も搭載されており、究極のラグジュアリーSUVとしての性能を発揮する。
カリナンは、ロールス・ロイスの伝統を守りながらも、新たな市場を開拓したモデルとして高い評価を受け、特に富裕層やセレブリティの間で人気を博している。ビスポーク(オーダーメイド)プログラムを活用すれば、内外装のカラーや素材、装備の細部までオーナーの好みに合わせたカスタマイズが可能。結果として、一台一台が唯一無二のラグジュアリーSUVとして仕上げられる。
ロールス・ロイス カリナンは、スーパーヨットのような快適性と、プライベートジェットのような豪華さを兼ね備えた究極のSUV。オンロードではファントムにも匹敵する快適な乗り心地を提供しながら、オフロードではどんな地形にも対応できる圧倒的な走破性を持つ。この比類なき存在感とパフォーマンスを備えたカリナンは、現代のラグジュアリーSUVの頂点に立つモデルとして、世界中の富裕層から絶大な支持を得ている。
BMW:M760Li(G11/G12)
■BMW:M760Li(G11/G12)
BMW G11/G12 M760Liは、2015年に登場したBMW 7シリーズ(G11/G12)の最上級パフォーマンスモデルで、ラグジュアリーとスポーツ性能を高次元で融合させた一台。G11は標準ホイールベース仕様、G12はロングホイールベース仕様として提供され、特にM760LiはMパフォーマンスの名を冠したV12エンジン搭載モデルとして、BMWのフラッグシップセダンの頂点に位置した。
パワートレインには6.6L V12ツインターボエンジン(N74B66)を搭載し、最高出力は610馬力、最大トルク800Nmを発揮。トランスミッションには8速AT(ZF製)が組み合わされ、BMWのxDrive(全輪駆動)システムを採用することで、FRレイアウトの伝統を維持しつつ、優れたトラクション性能と安定した加速を実現。0-100km/h加速はわずか3.7秒と、スポーツカーに匹敵するパフォーマンスを誇る。
エクステリアは、通常の7シリーズとは異なり、専用のMパフォーマンスデザインが施され、フロントバンパーやサイドスカート、リアディフューザーなどがスポーティな印象を強調。グリルやエンブレムには「Cerium Grey(セリウムグレー)」と呼ばれる特別なカラーが施され、特別感を演出。さらに、M760Li専用の20インチホイールや、左右2本出しのデュアルエキゾーストが搭載され、BMWのV12エンジンモデルであることを強く主張するデザインとなっている。
インテリアは、最高級のナッパレザーやウッドパネル、アルミニウムを使用したラグジュアリーな仕上がりで、リアシートにはエグゼクティブ・ラウンジ・シートオプションが用意され、快適性を極限まで追求。デジタルインストルメントクラスターやタッチスクリーン式のインフォテインメントシステム「iDrive」を搭載し、ジェスチャーコントロールなどの最新技術も備わる。また、Bowers & Wilkins製のプレミアムオーディオシステムが搭載され、車内は極上の音響空間となっている。
走行性能においては、アクティブサスペンションとリアホイールステアリング(インテグラルアクティブステアリング)を採用し、高速域での安定性と低速域での取り回しの良さを両立。さらに、エアサスペンションと電子制御ダンパーを組み合わせた「アダプティブドライブ」により、乗り心地とスポーツ性能を自在に調整できる。ドライビングモードには「スポーツプラス」や「コンフォートプラス」が用意され、シーンに応じた最適な走行特性を選択可能。
BMW G11/G12 M760Liは、V12エンジンのパワフルな走りと、最上級のラグジュアリーが融合した究極のセダンとして、BMWのフラッグシップモデルの歴史に名を刻んだ。BMWがV12エンジンを搭載した最後の7シリーズとしても知られ、今なお高級車愛好家やコレクターから高い評価を受けている。

さいごに
V12エンジンを搭載したクルマは、単なる移動手段ではなく、「芸術品」とも言える存在です。
その官能的なサウンド、圧倒的なパワー、そしてエレガントなスタイルは、世界中のクルマ愛好家を魅了し続けています。しかし、環境規制や電動化の波が押し寄せる現代では、V12エンジンを搭載したモデルは年々希少なものに。だからこそ、今こそその魅力を存分に堪能し、伝説として語り継ぐべき時かもしれません。
あなたの心を揺さぶるV12エンジン搭載車はどのモデルでしたか? 夢の一台を想像しながら、その魅力に酔いしれてください。