はじめに
「車中泊をもっと手軽に楽しみたい」「キャンピングカーは高すぎるけど、気ままな旅がしてみたい」——そんなあなたにぴったりなのが、コンパクトカーでの車中泊です。近年では、コンパクトサイズでも広々とした室内空間やフルフラットシートを備えた車種が増えており、快適な車中泊が可能になっています。
本記事では、日常の街乗りにも便利で、週末はそのまま寝泊まりできる“車中泊に向いてるコンパクトカー”を13台厳選してご紹介。軽スーパーハイトワゴンからコンパクトミニバン、SUV風モデルまで、用途やスタイルに合わせて選べる注目の車種をピックアップしています。
初めて車中泊にチャレンジしたい方や、買い替えを検討している方も必見のラインナップです!


スズキ:スペーシアギア
■スズキ:スペーシアギア
スズキ スペーシアギアは、SUV風のデザインと広い室内空間が魅力の軽スーパーハイトワゴンで、車中泊にも非常に適しています。後席を倒せばフルフラットに近い空間ができ、1人はもちろん、工夫次第で2人でも就寝可能。全高が高く圧迫感がないため、着替えや荷物整理も快適です。
荷室には防水フロアが採用されており、濡れたキャンプ用品や靴なども安心して積めます。アクセサリーソケットも装備されているため、ポータブル冷蔵庫やLEDランタンの使用も可能。収納も豊富で、車内をスッキリ保ちやすいのも特徴です。
見た目はアウトドア向けながら、街乗りにもぴったりなコンパクトサイズで運転しやすく、マイルドハイブリッドによる優れた燃費も魅力。初めての車中泊や気軽な旅を楽しみたい人にぴったりの一台です。

ホンダ:N-VAN
■ホンダ:N-VAN
ホンダ N-VAN は、車中泊に非常に適した軽バンで、助手席と後席を倒すことで段差の少ないフラットなスペースが作れるのが最大の魅力です。助手席側はセンターピラーレス構造になっており、大きな荷物の積み下ろしや車内レイアウトの自由度も高く、就寝時にもゆとりのある空間を確保できます。
全高約1,945mmと天井が高く、室内高も広いため、着替えや軽作業なども車内で快適に行えます。床も低く設計されており、乗り降りや荷物の出し入れも楽。純正オプションのマルチボードなどを活用すれば、ベッドやテーブルとしてアレンジすることも可能です。
走行性能も十分で、自然吸気エンジンとターボエンジンが選べ、全車にHonda SENSINGを標準装備。燃費も良好で、普段使いにも対応できる性能を備えています。商用車ベースとは思えない快適性と自由度の高さがあり、車中泊入門にも本格派にもおすすめの一台です。

ホンダ:N-BOX
■ホンダ:N-BOX
ホンダ N‑BOX は、軽自動車の中でも車中泊向きの機能性と居住性を兼ね備えた人気モデルです。全高約1,800 mmのボディ設計により室内は開放的で、後席を倒すと比較的フラットなスペースが生まれ、短時間なら就寝にも対応可能です。三菱などと比較しても非常に居住性が高く、街乗りからキャンプまで柔軟に使えます。
室内はスライド/リクライニング機構付きシートが採用されており、前席・後席とも調整しながら足元スペースを拡張できます。また、リヤシートを完全にフラットにすることで簡易的なベッド状態を作ることも可能。座面や床下に水や汚れに強い素材が使われているモデル(例:N‑BOX Joy)もあり、アウトドア利用に向いています。
エンジンは自然吸気の660ccで約58馬力、ターボ仕様は約63馬力を発生し、CVT/2WDまたは4WDが選択可能。燃費性能も良好で、軽自動車としての扱いやすさと経済性が魅力です。Honda SENSINGなどの先進安全機能も搭載され、日常・旅どちらでも安心して乗れます。
実際に海外のオーナーからは「床が完全にフラットになり寝心地も悪くない」との声があり、車中泊の入門車として評価されています。
軽箱型のボディでありながら、室内空間の工夫次第で快適な滞在が可能な N‑BOX は、「ちょっと車中泊してみたい」「コンパクトな車でアウトドアも楽しみたい」という方におすすめの一台です。

ダイハツ:アトレー
■ダイハツ:アトレー
ダイハツ アトレーは、広大な荷室とフラットな床面が特徴の軽1BOXで、車中泊に非常に適したモデルです。リアシートを収納すれば奥行約1.8m以上、幅約1.4mのフラットなスペースが生まれ、大人2人でもゆったりと横になれる就寝空間が確保できます。荷室高も1.2m以上あるため、圧迫感が少なく快適に過ごせます。
バックドアの開口部が大きく、キャンプ用品や自転車、収納ケースなども楽に出し入れできる点も魅力です。また、オプションの収納式デッキボードを使えば、荷室を上下に分けて効率的に荷物を整理できるほか、簡易ベッドとして活用することも可能です。車中泊専用のカスタムモデルも多く、冷蔵庫や電源装備のDIYにも対応しやすい構造となっています。
最新モデルでは、安全運転支援システムも充実しており、長距離ドライブでも安心。軽商用車の枠を超えた快適性と実用性を持ち合わせており、「本格的に車中泊をしたい」「積載量も重視したい」という人にぴったりの一台です。
スズキ:エブリイ
■スズキ:エブリイ
スズキ エブリイワゴンは、軽1BOXサイズで車中泊に非常に適したモデルです。リアシートを折りたたんでフラットな荷室スペースを作れば、奥行き約1.9 m、幅約1.4 mの広さが得られ、大人2人でも足を伸ばして快適に就寝できます。床が平坦かつ段差が少ないため、マットを敷くだけで寝心地が向上します。
天井高も十分あり、荷室高は約1.2 mと圧迫感が少なく、車内での着替えや休憩も過ごしやすい設計です。スライドドアや低床フロアにより、乗り降りや荷物の出し入れも楽。キャンプ用品や自転車などの大型ギアも積載しやすく、収納性にも優れています。
また、豊富なカスタムパーツや純正オプションで、サブバッテリー設置やシンク、収納ユニットの装備が可能。自身の好みに合わせて車中泊環境を整えやすいのも魅力です。商用車ベースながら、日常使いからアウトドア長距離旅、週末の車中泊まで幅広く活用できる頼もしい一台です。
ダイハツ:タント
■ダイハツ:タント
ダイハツ タントは、広々とした室内空間と高い天井が特徴の軽スーパーハイトワゴンで、車中泊にも活用しやすい一台です。最大の特長は、助手席側にピラーがない「ミラクルオープンドア」。開口部が広いため、人の乗り降りや大きな荷物の出し入れが非常にスムーズで、車中泊時の荷物の積み下ろしにも便利です。
リアシートは前後にスライドでき、倒すことでフルフラットに近い就寝スペースを確保できます。奥行は約210cmほどあり、身長の高い人でも足を伸ばして休める広さ。段差はあるものの、マットなどで工夫すれば快適な寝床になります。室内高も約1,370mmあり、天井が高く開放感があり、圧迫感が少ないのもポイントです。
グレードによっては、アウトドア仕様の「ファンクロス」もあり、撥水シートやUSBソケット、ラゲッジライトなど車中泊に役立つ装備が充実。維持費や車両価格も軽自動車ならではの低コストで、普段使いから週末の車中泊まで幅広く活用できるバランスの取れたモデルです。
日産:ルークス
日産:ルークス
日産 ルークスは、軽スーパーハイトワゴンならではの広さと快適性を活かして車中泊にも十分対応できるモデルです。リアシートを倒すと奥行約2m、幅約1.3mほどのスペースが確保でき、大人1〜2人が足を伸ばして就寝することが可能です。シートの段差も小さく、マットを敷けば快適に眠れるフラット空間を作れます。
車内高も約1.4mと高めで、着替えや軽い動作もストレスなく行えます。両側スライドドアや低床設計によって乗り降りや荷物の出し入れも楽で、大きなキャンプギアの積み込みにも対応します。荷室の開口部も広いため、自転車やアウトドア用品もスムーズに積載可能です。
また、燃費性能はWLTCモードで約20km/L前後と良好で、長距離移動や日常使いにも適しています。静粛性や安全装備もしっかりしており、快適な車中泊をサポート。街乗りとアウトドアの両方で活躍できる、バランスの取れた一台です。

トヨタ:シエンタ
トヨタ:シエンタ
トヨタ シエンタは、コンパクトながら室内空間が広く、車中泊にも十分対応できるミニバンです。特に2列シート仕様ではリアシートを倒すことで奥行約2.5m、幅約1.4m超のフラットな荷室スペースが生まれ、大人2人が無理なく横になれる広さが確保できます。荷室の段差も少なく、マットを敷けば快適な寝床になります。
シエンタは低床フロアを採用しており、床面が地面に近く荷物の積み下ろしがしやすいのも特徴。両側スライドドアによって乗り降りも楽で、狭い場所でも扱いやすい点が車中泊ユーザーから高く評価されています。また、高さ約1.2m超の荷室は着替えや軽作業にも十分な空間を提供してくれます。
ハイブリッドモデルなら燃費は27km/L前後と優秀で、ガソリンモデルでも20km/L前後の燃費性能を誇ります。さらに、安全装備や静粛性にも優れ、長距離移動や車中泊中の快適性も申し分ありません。日常使いから旅行、アウトドアまで幅広く活躍する、バランスの取れた一台です。

ホンダ:フリード
■ホンダ:フリード
ホンダ フリードは、コンパクトミニバンでありながら室内空間が広く、車中泊にも非常に適した一台です。特に2列シート仕様や過去のフリード+(プラス)モデルは、リアシートを折りたたむことで奥行約2.6m、幅約1.4m超のフラットスペースが生まれ、大人2人でも余裕を持って就寝できる広さが確保できます。
荷室は低床でフラットな設計がされており、段差が少なくマットを敷くだけで快適な寝床が完成。荷室高も1.2m以上あり、車内での着替えや移動もスムーズに行えます。スライドドアも両側に備えられており、乗り降りや荷物の積み下ろしが楽なのもポイントです。
最新モデルはハイブリッド(e\:HEV)仕様も用意されており、燃費性能と静粛性に優れているため、長距離移動でも快適。安全装備のHonda SENSINGも標準装備されており、家族での旅行やアウトドアにも安心して使えます。
普段使いにも適していて、週末はそのまま車中泊旅へ出かけたいという方にとって、フリードは非常にバランスの良い選択肢です。
スズキ:ソリオ
■スズキ:ソリオ
スズキ ソリオは、コンパクトサイズながら車内が広く設計されており、車中泊にも対応しやすい1台です。後席を前にスライドさせて折りたたみ、助手席も倒すことで、奥行約2m、幅約1mほどの就寝スペースを作ることができます。段差はあるものの、マットを敷けば大人1〜2人が快適に横になれる空間になります。
室内高は約1.36mあり、軽ハイトワゴンに近い開放感があるため、圧迫感が少なく着替えや軽作業もスムーズ。荷室の高さや開口部も広いため、大きなキャンプ用品やアウトドアギアの積み込みも容易です。両側スライドドアと低床設計により、乗り降りや荷物の出し入れも快適です。
また、マイルドハイブリッドを搭載したグレードでは燃費も良好で、長距離移動にも対応。静粛性も高く、夜間の車中泊でも快適に過ごせます。日常使いと車中泊を両立したい人にとって、非常にバランスの取れたモデルです。
スズキ:クロスビー
■スズキ:クロスビー
スズキ クロスビーは、SUVライクなデザインと五人乗りの使い勝手を兼ね備えたコンパクトカーで、車中泊にも工夫次第で活用できる1台です。全高が高いため車内は開放感があり、荷室の高さも十分に確保されています。
後席を倒すと前席と組み合わせて約1.8~1.9m程度の奥行きが得られ、助手席との配置次第でフルフラットに近い空間を作ることも可能。幅は約1.3m前後で、寝床マットを敷けば身長のある人でも比較的快適に就寝できます。ただし段差があるため、クッションやマットでの調整が重用です。
荷室は床が低く、開口部が広いため、大型ギアやサイクル用品の積み込みもしやすい構造です。スライドドアこそないものの、リアゲートの開口が広く、出し入れには不便を感じにくい設計。燃費性能も良好で街乗りや遠出でも燃料コストが抑えられます。
全体として、SUVの見た目とホイールベースの長さを活かして、1人〜2人での軽めの車中泊に向くコンパクトな車です。見た目にこだわりつつ、日常使いとアウトドアを両立したい方におすすめです。
ダイハツ:トール
■ダイハツ:トール
ダイハツ トールは、室内が広く高さもあるコンパクトトールワゴンで、車中泊にも対応できる柔軟性のある一台です。後席を倒すと前席との連動で約2.0〜2.1mの奥行が確保でき、大人1〜2人が足を伸ばして眠れるスペースが生まれます。横幅も十分あり、寝心地も悪くありません。段差は少し存在しますが、車中泊マットなどで調整すれば快適な就寝環境にできます。
室内高は約1.35m以上あり、車内での着替えや休憩もしやすく、圧迫感が少ないのが特徴。両側スライドドアと低床デザインにより、乗降性や荷物の出し入れのしやすさも優秀です。許容積載量に余裕があり、キャンプ用品やアウトドアギアの積載にも充分対応可能です。
燃費性能も良好で、マイルドハイブリッドなどのエコ仕様を選ぶと、街乗りから長距離走行まで安心して使えます。さらに、静粛性や安全装備も充実しており、日常使いと車中泊の両方に適したバランスの良いモデルです。

トヨタ:ルーミー
■トヨタ:ルーミー
トヨタ ルーミーは、5ナンバーサイズのトールワゴンでありながら、室内の広さと実用性を両立したコンパクトカーで、車中泊にも柔軟に使える一台です。後席を倒すことで、前席と連携した約2.0〜2.1m前後の奥行きを確保でき、大人でも足を伸ばして快適に眠れるスペースが生まれます。幅も広く、180〜190cm程度までの寝心地が十分な快適さとなります。段差はわずかで、マットなどを併用すればフラットな寝台が作りやすいです。
室内高は1.3m以上あり、着替えや車内での移動も圧迫感なく行えます。両側スライドドアと低床設計により、乗り降りや荷物の積み下ろしもスムーズで、キャンプ用品などの収納にも対応できます。見た目はコンパクトながら、ユーザーにとって操作性が高く、扱いやすさも魅力の一つです。
燃費面ではマイルドハイブリッドも選べ、静粛性や効率性も良好。安全装備も充実しているため、普段使いからアウトドア、車中泊と幅広く活用できるバランスに優れたモデルです。
さいごに
今回は、車中泊に向いているおすすめのコンパクトカーを13台ご紹介しました。どの車もフラットスペースが確保しやすく、コンパクトながら寝心地や積載性に優れたモデルばかり。軽自動車の気軽さ、ミニバンの使い勝手、SUVのアウトドア感など、それぞれの車種に個性があり、ライフスタイルに合わせて選ぶ楽しさもあります。
車中泊は、自由な旅のスタイルを叶える最高の手段。ぜひあなたにぴったりの一台を見つけて、気ままなクルマ旅に出かけてみてください。快適な車中泊ライフが、きっとそこから始まります。

