はじめに
かつては当たり前だった「FR（後輪駆動）」レイアウト。
しかし、現代では燃費性能やパッケージ効率の面からFFや4WDが主流となり、新車で買える国産FR車は年々少なくなってきました。
それでもなお、FRならではの“自然な操縦性”や“ドライバーとの一体感”に惹かれて、FR車を選ぶ人がいるのも事実。
走りを楽しみたい、操る感覚を大切にしたい――そんなあなたにこそ知ってほしい、2025年現在、新車で購入できる希少な国産FR車を、スポーツカー・セダン・SUVなどジャンル別に厳選してご紹介します。
スポーツドライビングを愛する人も、上質な移動空間を求める人も必見です！
そもそも「FR車」って何？
FRとは「Front-engine, Rear-wheel drive（フロントエンジン・リア駆動）」の略で、エンジンを前に置き、後輪で駆動するレイアウトのことを指します。
一昔前までは乗用車の標準的な方式でしたが、現在はFF（前輪駆動）や4WDが主流となり、FR車は少数派に。しかし、クルマ好きからは今も高く支持されている魅力的な駆動方式です。
操る楽しさが格別！FRならではの自然なハンドリング
FR車の最大の魅力は「ハンドリングの気持ちよさ」にあります。
前輪でステアリング操作、後輪で駆動力を受け持つため、左右の役割が分担されており、ステアリング操作が素直に車体に反映されるのが特徴です。コーナーでは前が曲がり、後ろが押し出すように追従する感覚が味わえ、ドライバーとの一体感が高まります。
前後重量バランスの良さが生む安定感
FR車は前後の重量バランスが取りやすく、車体が安定しているのもメリットです。
特にスポーツカーでは、50:50の理想的なバランスを実現している車種も多く、コーナリング時の姿勢変化が少なく、無理なくスピードに乗れる走りが楽しめます。長距離移動でも疲れにくいのは、このバランスの良さのおかげです。
パワフルな加速と走りの気持ちよさ
FR車は後輪にトラクションがかかるため、アクセルを踏み込んだときに力強い加速を感じやすい構造です。
特に高出力エンジンと組み合わせることで、FRレイアウトならではのリニアで滑らかな加速が味わえます。ドリフトなどのスポーツ走行でもFRは扱いやすく、多くのレーシングカーでもFRが選ばれているのはその性能ゆえです。
高級車にも多い「FR」＝上質な乗り心地の証
高級セダンやショーファーカーにもFRが多く採用されているのは、走行中の安定性と静粛性に優れているためです。
後輪駆動によって前輪への負担が減り、路面からの振動を抑えられるほか、操舵系もスムーズに動作します。快適な移動を求めるハイエンドユーザーにも、FRは高く評価されているレイアウトです。
デメリットはある？FRの注意点も知っておこう
FRは多くの魅力を持っていますが、いくつかの弱点もあります。
- 雪道や凍結路ではトラクションがかかりにくく滑りやすい
- FFに比べて室内空間の効率が悪く、車内が狭くなりがち
- 製造コストが高くなるため、車両価格がやや高めになる傾向
そのため、雪国に住んでいる方や広い室内空間を優先したい方には、FFや4WDの方が実用的な場合もあります。
FR車は“操る楽しさ”を大切にする人にこそおすすめ！
「運転を楽しみたい」「クルマと一体になりたい」――そんな想いを持つドライバーにとって、FR車は最高の相棒になります。
スポーツカーだけでなく、高級セダンやSUVでも味わえるその魅力は、走りの質を追求するすべての人に届くはずです。
レクサス：LS
■レクサス：LS
レクサス LSは、レクサスブランドのフラッグシップセダンとして君臨するモデルで、圧倒的な静粛性と快適性、そしてFR（後輪駆動）による上質な走行性能を兼ね備えたラグジュアリーカーです。現行型は「LS500」と「LS500h」の2本立てで展開されており、ガソリンモデルとハイブリッドモデルそれぞれが異なる魅力を持っています。LS500は3.5L V6ツインターボエンジンを搭載し、最高出力422PS、最大トルク600Nmを発揮するパワフルな走りが魅力。一方のLS500hはV6＋マルチステージハイブリッドで、滑らかな加速と低燃費性能を両立しています。
FRをベースにしたシャシーは高剛性かつしなやかに動き、路面からの微細な入力を吸収しつつ、ステアリング操作に対する正確な応答を実現。エアサスペンションやアクティブノイズコントロールなど、快適性を極限まで追求した装備も多数採用されています。また、AWD（四輪駆動）モデルも設定されており、雪道や高速走行時の安定感も確保できます。
エクステリアは、レクサスらしいスピンドルグリルと流麗なシルエットを採用し、威厳とモダンさを兼ね備えたデザインが特徴。特に横一文字のリヤランプやボディサイドの彫りの深いプレスラインが、プレミアムセダンとしての存在感を際立たせています。インテリアは匠の技を感じさせる素材使いと、美しい造形が融合。和の美学を取り入れた「切子調ガラス」や「西陣織」など、まさに芸術品のような内装が魅力です。
先進安全装備も充実しており、Lexus Safety System＋Aによる高度な運転支援、夜間の歩行者認識を可能にするアダプティブハイビームシステム、緊急時のステアリングアシストなど、最先端の技術が惜しみなく投入されています。後席は広く快適で、リクライニングやマッサージ機能、オットマン付きのシートなど、移動空間としての贅沢さも極まっています。
レクサス LSは、ドライバーズカーとしての性能とショーファーカーとしての快適性を両立した、まさに世界基準のラグジュアリーセダンです。FRレイアウトにこだわり、走る・止まる・曲がるというクルマの基本性能を磨き上げながら、同乗者にとっても極上の空間を提供する――そのバランスの良さこそが、LSがフラッグシップたる所以です。
レクサス：IS
■レクサス：IS
レクサス ISは、上質な乗り心地とスポーティな走りを両立したFR（後輪駆動）ベースのプレミアムセダンで、レクサスブランドの中でも走行性能に特化したモデルとして高い評価を得ています。現行型は大胆なスピンドルグリルとシャープなLEDライトが印象的なデザインで、見る者にスポーツセダンとしての力強さと洗練を感じさせるエクステリアが特徴です。ボディ剛性の大幅な強化と足まわりのチューニングにより、俊敏で安定した走行性能を実現しています。
パワートレインは多彩で、2.0Lターボの「IS300」、2.5Lハイブリッドの「IS300h」、そして3.5L V6エンジンを搭載した「IS350」が用意されており、特に「IS350 F SPORT」は318PSの高出力と専用サスペンションによる走りの質感が魅力。FRをベースにしながらも、一部グレードには4WD（AWD）も設定されており、使用環境に応じた選択が可能です。
サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン、リアにマルチリンクを採用し、しなやかでありながらコーナーではしっかり踏ん張る走りを提供。走行モードを切り替える「ドライブモードセレクト」により、エコ・ノーマル・スポーツなど状況に応じた制御も可能です。F SPORTグレードではアクティブサウンドコントロールや専用ブレーキ、19インチアルミホイールなど、よりスポーティな装備が充実しています。
インテリアは、レクサスらしい高品質な素材と造り込みが施され、ドライバー中心の設計で操作性も良好。最新のインフォテインメントシステムや大型ディスプレイ、レクサスセーフティシステム＋による運転支援機能も標準装備され、安全性と快適性も抜群です。前席のスポーツシートはサポート性が高く、長時間の運転でも疲れにくい設計になっています。
レクサス ISは、上質でありながらも走りを楽しみたいというニーズに応えるFRセダンとして、非常に完成度の高いモデルです。静粛性や乗り心地の良さに加え、正確なステアリングフィールや高い剛性感を備え、日常使いからスポーティな走りまで幅広く対応。高級感とドライビングプレジャーを両立したバランスの良さが、多くのドライバーから支持される理由です。
レクサス：LC
レクサス：LC
レクサス LCは、レクサスが誇るフラッグシップクーペであり、圧倒的なデザイン性と走行性能、そしてFR（後輪駆動）によるダイナミックなドライビングフィールを融合させたラグジュアリーGTカーです。市販化不可能と言われたコンセプトカー「LF-LC」のデザインを忠実に再現したボディは、彫刻的な美しさと先進性を兼ね備え、見る者に強いインパクトを与えます。ワイド＆ローなフォルムにスピンドルグリル、超小型LEDヘッドライトなど、レクサスの美学を詰め込んだ一台です。
パワートレインは2種類あり、V8 5.0L自然吸気エンジン（LC500）と、3.5L V6＋モーターを組み合わせたマルチステージハイブリッド（LC500h）を用意。LC500は477PS／540Nmの圧倒的なパワーを誇り、10速ATとの組み合わせにより高回転域まで官能的なエンジンサウンドとともに力強い加速を体感できます。一方LC500hは、滑らかな電動アシストによるシームレスな走りと燃費性能を両立しており、静かで上質な走行が可能です。
プラットフォームには「GA-L（Global Architecture – Luxury）」が採用されており、低重心かつ高剛性な設計によって、FRならではのリニアで正確なステアリングフィールを実現。前後重量配分やサスペンションの最適化により、高速域での安定感とワインディングでのキレのあるハンドリングを両立させています。また、ブレーキやタイヤもハイパフォーマンス仕様が奢られ、スポーツカーとしての資質も申し分ありません。
インテリアは職人の技術と現代的なラグジュアリーが融合した空間で、ドライバー中心のコクピット設計と上質な素材使いが特徴。アルカンターラや本革をふんだんに使用し、細部まで丁寧に仕上げられています。マークレビンソン製プレミアムオーディオや、大型ディスプレイ、先進運転支援システムも備えており、快適性や安全性も抜かりありません。
レクサス LCは、美しさと性能を兼ね備えたラグジュアリークーペとして、ドライビングプレジャーと所有する喜びの両方を満たす1台です。GTカーとして長距離ドライブを優雅にこなしつつ、スポーツカーとしてワインディングも楽しめるその完成度は、まさに“走る芸術品”とも言える存在。FRレイアウトによる自然で伸びやかな走行感覚も魅力で、クルマとの一体感を求める大人のドライバーにこそふさわしいモデルです。
レクサス：RC
■レクサス：RC
レクサス RCは、クーペスタイルの美しさとFRレイアウトによる上質な走りを融合させたスポーツラグジュアリーカーで、レクサスの中でもデザイン性と操縦性を重視したモデルです。外観は流れるようなボディラインとワイド＆ローのフォルムが印象的で、シャープなLEDヘッドライトや立体的なスピンドルグリルがスポーティな雰囲気を際立たせています。走りの面では、ISやGS譲りの高剛性シャシーにより、コーナリング時の安定性と乗り心地のバランスが取れた上質なハンドリングを実現しています。
パワートレインは、2.0L直4ターボ（RC300）、2.5Lハイブリッド（RC300h）、3.5L V6（RC350）という3種類が用意されており、静かで滑らかな加速から力強いエンジンフィールまで、好みに応じた走りを選べます。トランスミッションは8速ATが主で、FRならではの後輪駆動らしい伸びやかな加速感と、しっかりとしたトラクション性能が特徴。F SPORTグレードでは専用の足まわりやスポーツシートが装備され、より引き締まった走行フィールが楽しめます。
インテリアは質感が高く、ドライバーを包み込むようなコクピットデザインが採用されており、細部にわたって手の込んだ仕上げが施されています。シートはホールド性と快適性を両立し、長距離ドライブでも疲れにくい設計。最新のインフォテインメントや安全支援システムも搭載されており、ラグジュアリークーペとしての日常使いの実用性も確保されています。
レクサス RCは、スポーティさと上質さをバランスよく持ち合わせたFRクーペとして、ドライバーを満足させる走りと、美しいスタイリングを求める人に最適な1台です。日常から特別なドライブまで、幅広いシーンで所有する喜びを感じられるモデルとなっています。
トヨタ：クラウンセダン
■トヨタ：クラウンセダン
トヨタ クラウンセダンは、伝統のFR（後輪駆動）レイアウトを継承しつつ、最新のハイブリッド技術や燃料電池システムを搭載した、ラグジュアリーセダンです。全長5,030mm・ホイールベース3,000mmという堂々としたプロポーションと、美しいファストバックスタイルが特徴で、品格と先進性を兼ね備えたデザインに仕上がっています。プラットフォームはレクサスLSと同じGA-Lを採用し、FRらしい上質な走りと高い安定性を実現しています。
パワートレインは2.5Lマルチステージハイブリッド（245PS）と、燃料電池車（FCEV）の2種類を用意。ハイブリッドモデルはダイレクトな加速と優れた燃費性能（約18.0km/L）を両立し、FCEVは最大約820kmの航続距離を実現しています。どちらのモデルもFRならではのバランスの取れた操縦性と快適な乗り心地を備えており、電子制御ダンパーなどによる走行モードの切り替えも可能です。
内装は後席重視の設計で、広々とした足元空間と静粛性に優れた快適な室内が魅力。シート素材や間接照明の演出など、高級セダンとしての質感も徹底的に追求されています。安全装備も最新のToyota Safety Senseをはじめとした先進機能を網羅し、ビジネスユースやショーファー利用にも最適な仕上がりです。
クラウンセダンは、FRセダンの伝統を守りながらも、環境性能や快適性、そして高級感を高次元で融合させたモデルです。移動の質にこだわるドライバーや後席重視のユーザーにとって、現代における理想的な“日本製ラグジュアリーセダン”といえる存在です。
トヨタ：センチュリー
■トヨタ：センチュリー
トヨタ センチュリーは、日本が誇る最高級FR（後輪駆動）セダンで、1967年の初代登場以来、「静かに、力強く、そして品格高く」を体現し続けてきたショーファーカーの象徴です。現行モデルは3代目で、5.0L V8エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレインを搭載し、静粛性と滑らかな加速、そして環境性能を高次元でバランスさせています。最高出力はシステム合計で約425PS、WLTCモード燃費は約7.8km/Lとなっており、性能と上質さの両立が特徴です。
FRプラットフォームと電子制御エアサスペンションにより、路面の変化を感じさせない安定した乗り心地を実現。走行中の騒音を抑えるアクティブノイズコントロールなど、移動の質を極限まで高める技術が惜しみなく投入されています。全長5,335mm、ホイールベース3,090mmという堂々たるサイズは、後席空間に圧倒的なゆとりを生み出し、左後席には電動オットマンやマッサージ機能、専用モニターや高級オーディオも装備されるなど、後席重視のつくりとなっています。
エクステリアは、鳳凰のエンブレムや細やかなグリルデザイン、深みのある塗装によって、格式と気品を感じさせるデザイン。インテリアも西陣織や本杢パネルといった日本の伝統工芸を取り入れた仕上がりで、職人技が光るラグジュアリーな空間が広がります。ドライバーにとっては扱いやすい上質な走行性能を、乗る人にとっては極上の快適性を提供する、まさに移動のための「和の最高峰」です。
トヨタ センチュリーは、単なる高級車ではなく、日本の美意識と技術力を結集した一台です。FRレイアウトによるしなやかな走りと、細部に宿るおもてなしの心が融合し、すべての移動時間を特別なものにしてくれます。ビジネスでもプライベートでも、乗る人の品格を映し出す存在と言えるでしょう。
トヨタ：センチュリーSUV
■トヨタ：センチュリーSUV
トヨタ センチュリーSUVは、伝統ある「センチュリー」の格式とおもてなしの精神を継承しつつ、現代のニーズに応えた新たなラグジュアリーSUVとして2023年に登場しました。全長5.2mを超える堂々たるボディに、鏡面仕上げのボディパネルや鳳凰エンブレムを備え、日本のクラフトマンシップを感じさせる佇まいが特徴です。専用設計のボディ構造と静粛性への徹底したこだわりにより、移動そのものが特別な時間となるような一台に仕上がっています。
パワートレインは、3.5L V6エンジンと高出力モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドで、システム出力は約412PS。静かで滑らかな加速と優れた燃費性能を両立し、後輪駆動ベースの電動4WD「E-Four Advanced」により、滑らかな乗り心地と高い走行安定性を実現しています。サスペンションは高級サルーン並みの乗り心地を目指し、後席の快適性を最優先に設計されています。
後席にはフルリクライニング機能付きシート、マッサージ、冷蔵庫、大型モニターなどを装備し、まるで飛行機のファーストクラスのような環境を提供。乗降時には電動ステップや大型グリップが展開され、まさに「迎えられる」ことを意識した設計となっています。プライバシー性を高める調光機能付きリアサイドガラスも採用され、細部にわたる配慮が施されています。
センチュリーSUVは、日本独自の「静かなる威厳」と「おもてなしの心」を、SUVという新しい形で表現した唯一無二の存在です。価格は約2,700万円からと超高額ながら、その価値は単なるスペックでは測れない、究極の移動体験にあります。ショーファーカーとしての伝統を保ちながら、未来に向けて進化を遂げたこのモデルは、“次世代のセンチュリー”にふさわしい1台です。
トヨタ：MIRAI
■トヨタ：MIRAI
トヨタ MIRAIは、水素をエネルギー源とする燃料電池車（FCEV）として登場したゼロエミッションセダンで、FR（後輪駆動）レイアウトと高級車としての快適性を両立した次世代モデルです。現行型は2020年にフルモデルチェンジされた2代目で、プラットフォームにGA-Lを採用し、走行性能とパッケージングが大きく進化。後輪駆動ならではの滑らかな走行フィーリングと、重心の低さがもたらす安定性が高く評価されています。
パワートレインは新開発の燃料電池スタックとリチウムイオンバッテリーを組み合わせ、最高出力は182PS、最大トルクは300Nm。静かでスムーズな加速性能を備え、EVに近いレスポンスを実現しています。水素タンクは3本搭載され、満充填での航続距離は最大約850km（WLTCモード）と長く、しかも水素充填はわずか3分程度で完了するため、実用性の高さも特筆すべきポイントです。
足まわりには前後ともに独立懸架サスペンション（前マルチリンク／後マルチリンク）を採用しており、乗り心地とハンドリングのバランスが良好。FRレイアウトにより、ドライバー中心の自然な操縦感覚が味わえるほか、走行中の静粛性にも優れ、快適な移動空間として高い完成度を誇ります。車両制御や回生ブレーキの自然なフィーリングも、MIRAIの走りの質の高さを支えています。
インテリアは12.3インチの大型センターディスプレイやデジタルメーター、快適なシート構造、上質な素材の仕上げなど、上級セダンにふさわしい空間を提供。ワイヤレスApple CarPlayやAndroid Auto、コネクティッド機能も搭載され、先進装備も抜かりありません。もちろん、安全面ではトヨタセーフティセンスが標準装備されており、衝突回避支援や運転支援機能も充実しています。
MIRAIは、トヨタが描く「水素社会」の中核を担うモデルでありながら、単なるエコカーではなく、走り・快適性・スタイルのすべてを追求した高級FRセダンです。環境への配慮とドライビングの楽しさを両立させたい人にとって、未来のクルマの理想形とも言える一台です。
トヨタ：GRスープラ
■トヨタ：GRスープラ
トヨタ GRスープラは、トヨタとBMWが共同開発したピュアスポーツカーで、伝統ある「スープラ」の名を冠しながらも、最新技術と現代的な走りを融合させたFR（後輪駆動）モデルです。プラットフォームやパワートレインをBMW Z4と共有しつつも、トヨタ独自のチューニングによって日本車らしい応答性とバランスの良さを実現しています。エンジンは2.0L直列4気筒ターボ（197PSまたは258PS）と、3.0L直列6気筒ターボ（387PS）の2種類をラインナップしており、2022年には待望の6速MTも3.0Lモデルに追加されました。
シャシー剛性は従来のLFAを超えるとされ、コンパクトなボディに前後重量配分50:50を実現。低重心かつワイドなスタンスにより、高速域でも安定感のある走りを可能にしています。サスペンションは前がストラット式、後がマルチリンク式で、路面追従性と快適性を両立。スポーツモードではエンジンレスポンスやシフトタイミング、ステアリングの重さが変化し、シーンに応じた走行が楽しめます。
エクステリアは伝統の「ロングノーズ・ショートデッキ」スタイルを踏襲し、張りのあるフェンダーや空力を意識したフォルムが特徴的。インテリアはBMWの影響を色濃く受けたデザインで、高級感と機能性が融合しています。コクピットはドライバー中心のレイアウトとなっており、スポーツカーとしての没入感を高めています。
GRスープラは、現代における貴重なFRスポーツとして、見た目・走り・存在感すべてを兼ね備えた1台です。2Lモデルは軽快で扱いやすく、3LモデルはパワフルでGT的な走りが楽しめるため、スポーツ走行から日常使いまで幅広く対応。トヨタのモータースポーツ部門「GAZOO Racing」が仕上げたこの車は、スープラの名に恥じない“本物志向”のスポーツカーを求める人に強くおすすめできるモデルです。
トヨタ：GR86
■トヨタ：GR86
トヨタ GR86は、ピュアなドライビングフィールを大切にしたFR（後輪駆動）スポーツカーで、「走る楽しさ」を体現した1台です。スバルとの共同開発によって生まれたこのモデルは、2.4L水平対向4気筒エンジンを搭載し、自然吸気ながら高回転域までよどみなく吹け上がるエンジンフィールが魅力です。最高出力は235PS、最大トルク250Nmを発揮し、先代よりもトルクフルで扱いやすい特性に進化しています。
トランスミッションは6速MTと6速ATが用意されており、MTではクラッチ操作とシフトチェンジによる一体感のある走りを、ATではパドルシフトを活用したスポーティな走りを楽しむことができます。また、車両重量は1,270kg前後と非常に軽く、低重心で前後重量配分も優れており、コーナリングでは高い旋回性能を発揮。ドライバーの操作に忠実に反応するシャープなハンドリングが、多くのスポーツカー好きを魅了しています。
エクステリアはロー＆ワイドなフォルムとシャープなヘッドライトが印象的で、見る者に強い存在感を与えます。インテリアも機能性とスポーティさを両立しており、7インチデジタルメーターやスポーツシートなどが標準装備されています。さらに「GR」としてトヨタのモータースポーツブランドが手がけることで、サーキットでのパフォーマンスも意識した仕様となっているのもポイントです。
手頃な価格帯ながら、リアルなFRスポーツカーの魅力を存分に味わえるGR86は、日常でも使える実用性を備えながら、休日にはワインディングを気持ちよく走る――そんな理想のカーライフを叶えてくれる一台です。若い世代のエントリースポーツとしてはもちろん、経験豊富なドライバーにも高く評価されており、今の時代だからこそ貴重な「運転する楽しさ」を届けてくれます。
スバル：BRZ
■スバル：BRZ
スバル BRZは、トヨタGR86と共同開発されたFR（後輪駆動）スポーツクーペで、「走る愉しさ」を追求したモデルです。スバル伝統の水平対向エンジンと低重心パッケージを活かし、操縦性と一体感を徹底的に高めた設計が特徴です。搭載されるエンジンは2.4Lの水平対向4気筒で、最高出力235PS、最大トルク250Nmを発揮。自然吸気ながらトルク特性が向上しており、扱いやすく力強い加速を提供します。
駆動方式はFR、トランスミッションは6速MTと6速ATの選択が可能で、軽量ボディと相まってダイレクトなレスポンスが魅力。ボディ剛性の向上により、ステアリング操作に対する応答性もさらに精度が増しています。サスペンションは前ストラット、後ダブルウィッシュボーンで、路面に吸い付くようなコーナリング性能を実現。スポーツ走行はもちろん、日常のドライビングでもドライバーを楽しませてくれる存在です。
エクステリアはよりワイドで低く構えたデザインとなり、シャープなヘッドライトと大きく張り出したフェンダーがスポーツカーらしさを強調。インテリアは機能性と視認性を重視したシンプルかつ直感的なデザインで、7インチデジタルメーターやスポーツシートを装備。安全性能面では、AT車にスバル独自の運転支援システム「アイサイト」が搭載されており、日常使いにも安心感があります。
スバル BRZは、ピュアなFRスポーツカーとしての本質を貫きつつ、使い勝手や安全性にも配慮されたバランスの良い1台です。スポーツカー入門としてはもちろん、ベテランドライバーにも満足感を与える仕上がりで、クルマと向き合う楽しさを存分に味わえるモデルとなっています。
日産：フェアレディZ
■日産：フェアレディZ
日産 フェアレディZは、半世紀以上にわたる伝統を受け継ぐFRスポーツカーで、現行型（RZ34型）はZのDNAを現代的に進化させた最新モデルです。クラシックなスタイリングと最新の技術を融合させ、「過去・現在・未来のZ」を象徴するデザインが特徴。ロングノーズ・ショートデッキのシルエットに、初代S30型を彷彿とさせるヘッドライトとリアコンビランプを備え、Zファンならずとも目を引く外観に仕上がっています。
パワートレインには3.0L V6ツインターボエンジンを搭載し、最高出力405PS、最大トルク475Nmという圧倒的なパフォーマンスを誇ります。組み合わされるトランスミッションは6速MTと9速ATから選べ、MTモデルにはレブマッチ機能を搭載しており、スムーズなシフトダウンが可能。ATは素早い変速と高い静粛性を両立し、街乗りからスポーツ走行まで幅広く対応します。
プラットフォームは前型のZ34から引き継ぎつつ、ボディ剛性やサスペンションチューニングが大幅に強化されており、コーナリング時の安定性や直進時の伸びやかさが格段に向上。前後重量配分も理想的なバランスを実現し、FRスポーツカーとしての本領を存分に発揮します。ブレーキやタイヤも大径化され、パフォーマンス重視のセッティングになっています。
インテリアはモダンでスポーティな雰囲気を持ち、12.3インチのデジタルメーターや高いホールド性を持つシート、専用ステアリングなどが装備され、視覚的にも触感的にもドライバーを楽しませてくれる設計となっています。また、BOSEサウンドシステムや先進の安全装備も充実しており、日常の快適性にも配慮されています。
フェアレディZは、日本が世界に誇るFRスポーツの代表格として、パワーとデザイン、ドライビングの楽しさを兼ね備えた1台です。長い歴史の中で培われた「Zらしさ」を守りながらも、現代の技術で洗練されたこのモデルは、熱い想いを持つクルマ好きにこそ乗ってほしい本格スポーツカーです。
日産：スカイライン
日産：スカイライン
日産 スカイラインは、日本を代表するスポーツセダンとして長年にわたり進化を続けてきたFRモデルで、現行型（V37型）はプレミアムとスポーツ性を融合した現代的な4ドアセダンです。伝統的なFRレイアウトを採用しつつ、先進技術と上質な乗り心地を追求した設計が特徴。エクステリアは流れるようなシルエットと力強いフロントマスクが印象的で、スポーティさと高級感を両立したデザインに仕上げられています。
パワートレインは2種類あり、メインとなるのは3.0L V6ツインターボエンジン（304PSまたは405PS）を搭載したグレードで、特に405PSを誇る「400R」はスカイライン史上最強クラスの出力を誇り、高速域での伸びやかな加速とダイレクトなレスポンスが魅力です。もう一つの選択肢として、2.0L直4ターボやハイブリッド（3.5L V6＋モーター）もあり、用途に応じて選べる多彩なラインナップを持っています。
FR特有の正確なハンドリングと、高剛性なシャシーによる安定感のある走りは、まさにスカイラインの伝統そのもの。日常の快適な移動からワインディングや高速道路でのスポーツドライビングまで、幅広いシーンでその実力を発揮します。ステアリング制御に応じて車線維持や加減速を支援する「プロパイロット2.0」も搭載されており、長距離ドライブの疲労軽減にも貢献しています。
内装は上質な素材と最新装備で構成されており、デジタルメーターや2画面式のインフォテインメントシステムなど、操作性と視認性を兼ね備えた設計です。座席のフィット感や静粛性も高く、スポーティな走りとラグジュアリーな快適性を両立しています。
日産 スカイラインは、スポーツセダンとしての走りの質と、高級車としての快適性を両立した稀有な存在です。FRならではのドライビングフィールを求めつつ、先進装備や実用性も重視したい人にとって、非常にバランスの取れた魅力ある一台と言えるでしょう。伝統と革新を融合した“日本のスポーツセダンの象徴”として、今も確かな存在感を放っています。
マツダ：ロードスター
■マツダ：ロードスター
マツダ ロードスターは、世界中で高い人気を誇る2シーターFRオープンスポーツカーで、「人馬一体」のコンセプトを体現する軽快な走りと美しいデザインが特徴のモデルです。1989年の初代誕生以来、4代目となる現行型（ND型）でもその理念は継承されており、エンジンは1.5L直列4気筒NAで、最高出力132PS、最大トルク152Nmを発揮。軽量なボディと高効率なパワートレインによって、数値以上に活発でリズミカルな加速感が楽しめます。
トランスミッションは6速MTと6速ATが選択可能で、特にMTではクラッチフィールやシフト操作の精度が高く、操作する喜びが味わえます。車重はわずか1トン前後と非常に軽く、前後重量配分も優れており、クイックなステアリング応答と優れたコーナリング性能を実現。サスペンションは前ダブルウィッシュボーン、後マルチリンクで、乗り心地と接地性のバランスも良好です。
デザイン面では、流れるようなシルエットと短いオーバーハング、低いボンネットラインが特徴的で、クラシックとモダンが融合したスタイルが高く評価されています。インテリアはシンプルながらも質感が高く、操作系はすべてドライバー中心に配置され、走りに集中できる空間が演出されています。電動ハードトップ仕様の「ロードスターRF」もラインナップされており、静粛性と快適性を重視した選択も可能です。
マツダ ロードスターは、パワーに頼らず軽さと操作感でドライビングの楽しさを引き出す、まさに“走り好き”のための1台です。オープンエアの爽快感と、FRならではの素直な挙動、そして日常でも無理なく使えるコンパクトさは、世界中のファンに支持され続けている理由そのもの。スポーツカー入門としても、ベテランが乗っても満足できる完成度の高いモデルとなっています。
マツダ：CX-60
■マツダ：CX-60
マツダ CX-60は、国産SUVでは珍しいFR（後輪駆動）ベースの設計を採用したプレミアムクロスオーバーで、走行性能と実用性を高い次元で両立したモデルです。マツダのラージ商品群として登場し、縦置きエンジンとFRレイアウトを活かした伸びやかで自然な走りが特徴。パワートレインは2.5Lガソリン、3.3L直6ディーゼル、さらにはPHEV（プラグインハイブリッド）まで多彩に用意されており、FRらしい操舵応答性と高い燃費性能を両立しています。
トランスミッションは新開発の8速ATを採用し、サスペンションは前ダブルウィッシュボーン、後マルチリンクの本格設計。FRモデルは軽快なハンドリングが魅力で、車両の動きが自然かつ正確に伝わるセッティングとなっています。エクステリアは洗練されたデザインで、堂々とした存在感がありながらも都会的な雰囲気を持ち合わせています。
インテリアは上質な素材を多用し、12.3インチのワイドディスプレイやHUDなど先進装備も充実。室内は広く、荷室容量もたっぷり確保されているため、家族でのロングドライブにも適しています。さらに、ドライバーパーソナライゼーション機能など快適装備も揃っており、日常でもストレスなく使える点も魅力です。
CX-60は、FRの走りをSUVで味わいたいという人にとって、国産では貴重な存在です。スポーティなドライビングフィールと高いユーティリティ性を兼ね備えたこのモデルは、上質なカーライフを求める人にぴったりの一台と言えるでしょう。
さいごに
いかがでしたか？
現代では貴重な存在となったFR車ですが、その魅力は色あせることなく、多くのクルマ好きを惹きつけ続けています。
運転の楽しさ、しなやかな走り、そして乗る喜び――それを味わえる国産FR車は、まさに“選ばれしクルマ”とも言えるでしょう。
ぜひ今回ご紹介したモデルの中から、あなたの感性に響く一台を見つけてみてください。
今だからこそ手に入るFRの走りを、ぜひあなたの手で体感してください。
