はじめに
フェラーリといえば、誰もが思い浮かべるのはスーパーカーの代名詞ともいえる存在感。
しかし、そのフェラーリが満を持して投入した初のSUVが「プロサングエ」です。イタリア語で“純血”を意味する名の通り、このモデルは実用性を備えながらも、伝統のV12エンジンと独自のデザイン哲学を受け継ぎ、他のSUVとは一線を画す仕上がりとなっています。
クーペのような美しいフォルム、贅沢なインテリア、そして圧倒的なパフォーマンス――プロサングエはまさに「SUVを超えたフェラーリ」なのです。

フェラーリ・プロサングエのエクステリア詳細
フェラーリ・プロサングエのエクステリアは、SUVでありながら“スポーツカーの血統”を強く感じさせるデザインが最大の特徴です。従来のSUVの常識を覆すほど低く構えたシルエットは、スポーツクーペを思わせる流麗なフォルムを描きつつ、堂々とした存在感を放ちます。
フロントデザイン
フロントマスクは、フェラーリ最新のデザイン言語を反映。細く鋭いLEDデイタイムランニングライトを備えたヘッドライトは、フロントフェンダーのラインに自然に溶け込み、精悍さを演出しています。大きく開いたエアインテークとボンネットのダクトは、冷却性能と空力特性を両立。SUVらしい力強さに加え、フェラーリらしい攻撃的な印象を与えます。
サイドビュー
横から見ると、プロサングエはSUVというよりも“4ドアスポーツカー”のよう。低めに設定されたルーフラインは流れるようにリアへと続き、クーペライクな美しさを強調しています。筋肉質なリアフェンダーは大径ホイールを包み込み、力強いスタンスを形成。サッシュレスのドアや、後席へのアクセスを容易にする後ヒンジ式(観音開き)リアドアも独自性の高い特徴です。
リアデザイン
リアビューは水平基調でワイド感を強調。細長いLEDテールランプはフェラーリのスポーツモデルと共通するアイデンティティで、現代的なシャープさを持ちます。4本出しのエキゾーストパイプとアグレッシブなディフューザーが、高性能SUVであることを強烈にアピール。バランスの取れたデザインは、エレガントさとダイナミズムを兼ね備えています。
空力と機能美
プロサングエのエクステリアは単なるデザイン性だけでなく、徹底した空力追求の産物です。アクティブエアロシステムや最適化されたエアダクトにより、高速走行時の安定性と冷却性能を向上。SUVでありながらスポーツカーと同等の空力効率を実現しています。
つまり、プロサングエのエクステリアは「SUVの実用性」と「フェラーリの美学・空力性能」を高度に融合させた、唯一無二のデザインだといえます。
フェラーリ・プロサングエのインテリア詳細
プロサングエのインテリアは、ラグジュアリーSUVでありながら「純血のフェラーリ」であることを体現しています。実用性を持つ4シーター設計でありつつ、ドライバーを中心としたスポーツカー的な世界観を色濃く表現しているのが特徴です。
コックピットデザイン
運転席周りは、まさにフェラーリのスポーツモデルそのもの。ステアリングには走行モードを切り替える「マネッティーノ」やエンジンスタートボタンが配置され、ドライバーはレーシングカーさながらの操作感を体験できます。デジタルクラスターは視認性に優れ、必要な情報が直感的に把握できるよう工夫されています。
助手席の特別感
助手席にも専用ディスプレイが備わっており、走行情報やナビゲーション、エンターテイメントを楽しむことが可能。助手席の乗員も「ドライブに参加している感覚」を味わえるように設計されており、フェラーリならではの演出といえます。
後席空間
プロサングエはフェラーリ初の「本格的4シーター」。後席は独立した2座式で、十分なレッグルームと快適なシート形状を備えています。リアドアは後ヒンジ式(観音開き)を採用しており、乗降性にも優れています。SUVとしての実用性を確保しつつ、後席乗員にも贅沢な体験を提供する構造です。
素材と仕上げ
インテリア素材には最高級レザーやアルカンターラ、カーボンファイバーがふんだんに使われ、ラグジュアリーさとスポーツ性を兼ね備えています。細部には職人の手による精緻な仕上げが施され、フェラーリらしいクラフトマンシップを感じることができます。また、快適性を重視したシートヒーターや高性能オーディオシステムなども用意され、日常使いでも満足できる豪華装備が整っています。
ラゲッジスペース
SUVらしく実用的なラゲッジスペースも確保。後席を倒すことで拡張でき、旅行やアウトドアにも対応できる利便性を備えています。
まとめると、プロサングエのインテリアは「ドライバーにはスポーツカー的な緊張感」「同乗者にはラグジュアリーな快適さ」を提供する、まさにフェラーリらしい特別な空間です。
フェラーリ・プロサングエのパワーと性能
プロサングエ最大の魅力は、SUVでありながら“純血のフェラーリ”にふさわしい圧倒的なパフォーマンスを誇る点です。エンジン、走行性能、ハンドリングの全てが、単なる高級SUVの枠を超えています。
エンジン
搭載されるのは、自然吸気6.5リッターV型12気筒エンジン。
- 最高出力:725PS(533kW)
- 最大トルク:716Nm
- レッドゾーン:8,250rpm
ターボを使わず自然吸気でこれほどのパワーを発揮するのは、フェラーリならではの技術力。ドライバーは官能的なV12サウンドと鋭いレスポンスを味わうことができます。
加速性能
0-100km/h加速はわずか3.3秒、0-200km/hも約10.6秒で到達。SUVとしては驚異的な速さで、スーパーカーに匹敵する加速力を誇ります。最高速度は310km/hに達し、SUVカテゴリーにおけるトップクラスのパフォーマンスを実現しています。
駆動システムとトランスミッション
プロサングエは**AWD(四輪駆動)**システムを採用し、路面状況を問わず安定した走行が可能。特に低速域では前輪にも積極的にトルクを配分し、雪道や雨天でも安心感があります。一方で高速域ではFR的な後輪駆動フィールを強調し、スポーツカーらしいドライビングを楽しめるよう制御されています。
トランスミッションは8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)で、変速スピードと滑らかさを両立。
サスペンションとハンドリング
最新のアクティブサスペンションシステムを搭載。路面や走行状況に応じて減衰力を瞬時に調整し、快適性と俊敏性を両立します。SUV特有の重心の高さを打ち消すようなコーナリング性能を発揮し、「大きな車なのにフェラーリのスポーツカーを運転している」ような感覚を味わえます。
ブレーキ性能
カーボンセラミックブレーキを標準装備し、制動力と耐フェード性を確保。高出力エンジンに見合う強力なブレーキング性能を誇ります。
まとめると、プロサングエは“実用的なSUV”でありながら、V12フェラーリならではの加速・最高速・ハンドリングを実現した「スーパーカー級SUV」です。
フェラーリ・プロサングエの安全性能
フェラーリ・プロサングエは、圧倒的なパフォーマンスを誇りながらも、最新の安全技術を惜しみなく採用したモデルです。スポーツカーらしい刺激的な走りを楽しめる一方で、日常使いに求められる安心感もしっかり備えています。
先進運転支援システム(ADAS)
プロサングエには、フェラーリとしては珍しく充実したADASが搭載されています。
- アダプティブクルーズコントロール(ACC):高速道路などで前走車との車間距離を自動調整。
- 車線維持アシスト(LKA):無意識の車線逸脱を防止し、長距離ドライブの疲労を軽減。
- 衝突被害軽減ブレーキ:緊急時に自動でブレーキをかけ、事故リスクを低減。
- ブラインドスポットモニター:死角の車両を検知し、安全な車線変更をサポート。
SUVとしての実用性を考慮し、フェラーリの他モデルよりも安全装備が充実している点が特徴です。
ボディ構造と素材
高強度アルミニウムとカーボンファイバーを組み合わせた軽量かつ強靭なボディを採用。これにより、衝突時のエネルギー吸収性能を高めながら、走行性能に欠かせない軽量化も実現しています。
ブレーキと安定性制御
- カーボンセラミックブレーキにより、高速域からの急制動にも対応可能。
- ESC(電子制御安定装置)やトラクションコントロールを搭載し、悪天候や滑りやすい路面でも安心してドライブできます。
快適性と安全性の両立
プロサングエは4シーターSUVであるため、後席乗員の安全性にも配慮されています。サイド&カーテンエアバッグを含む複数のエアバッグを配置し、全乗員をしっかりと保護。後席乗員もラグジュアリーな快適性とともに、安全性を享受できます。
まとめ
フェラーリ・プロサングエは「走りの安全」と「日常の安心」を兼ね備えたSUVです。V12エンジンによる圧倒的なドライビング体験に加え、先進の運転支援機能や強靭なボディ構造がドライバーと同乗者を守ります。スポーツカーの血統を受け継ぎながら、日常的にも安心して乗れる“フェラーリらしい安全SUV”といえるでしょう。
ギャラリー
さいごに
フェラーリ・プロサングエは、ただのSUVではなく「フェラーリが造るSUV」という特別な存在です。
流麗かつ力強いエクステリア、ラグジュアリーで快適な4シーターインテリア、自然吸気V12が生み出す圧巻のパフォーマンス、そして最新の安全技術――すべてが融合し、唯一無二の魅力を放っています。
スポーツカーの純血を保ちつつ、日常での使いやすさも備えたプロサングエは、スーパーカーとSUVの境界を越えた新しいフェラーリの姿を示す1台といえるでしょう。
