【究極のレストモッド】Ringbrothersが手掛けた「Aston Martin DBS Octavia」とは?

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※車両情報(スペック、価格など)はフルモデルチェンジや改良などにより、記事執筆時と現在では異なる可能性があります。詳しくは各社HPにてご確認下さい。

スザク

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はじめに

1971年に誕生したクラシックGT、アストンマーティンDBS。英国紳士的な気品を漂わせるその名車を、アメリカのカスタムビルダー「Ringbrothers」が現代的に再構築しました。

その名は「Octavia(オクタヴィア)」。

ジェームズ・ボンド映画に由来する遊び心を宿し、カーボンファイバー製のワイドボディや805馬力のスーパーチャージャー付きV8を搭載した、唯一無二のレストモッドです。

クラシックの美学と最新テクノロジーを融合させた、まさに走る芸術品──その全貌を詳しく見ていきましょう。

特長とネーミングの詳細

ネーミングの由来

  • 「Octavia(オクタヴィア)」という名前は、ジェームズ・ボンド映画『オクトパシー(Octopussy)』からインスピレーションを得ています。
  • Aston Martinといえばボンドカーの代名詞。その世界観を意識した遊び心あふれるネーミングで、オーナーやファンの心をくすぐります。
  • さらに、「Octavia」という響きはクラシカルかつ上品で、Aston Martin DBSの英国的エレガンスとも相性抜群です。

デザイン上の遊び心

Ringbrothersは、単なるレストアではなく「ストーリーのあるクルマ作り」を重視。Octaviaには、映画やカクテル文化を連想させる仕掛けが随所に組み込まれています。

  • マティーニをモチーフ
    オイルディップスティックの取っ手部分は、マティーニグラスにオリーブが刺さったデザイン。ボンドの「Vodka Martini, shaken not stirred(ウォッカ・マティーニ、ステアせずにシェイクで)」を連想させます。
  • バルブカバーの刻印
    「Aston Martin」の文字をもじり、ユーモラスに「Aston Martini」と刻印。ブランドの高級感を崩さずに、洒落っ気を効かせています。
  • オリジナルバッジ
    純正のDBSバッジをベースに、わずかに細工を加えたオリジナルバッジを装着。クラシックの継承とモダンな個性を両立しています。

特長(他モデルとの違い)

  • 完全オーダーメイド感:名前や細部の意匠からもわかるように、Octaviaは単なるレストモッドではなく「物語を纏った一台」として仕立てられています。
  • Bond的世界観:DBSはもともとボンドカーとして知られる存在。そのDNAを受け継ぎつつ、Ringbrothers流に遊び心とクラフトマンシップを融合しています。
  • 唯一無二の存在感12,000時間以上を費やした製作工程や、オリジナルのセンスを超えるディテールが、Octaviaを「一台限りのアートカー」として際立たせています。

まとめると、Octaviaの特長とネーミングはジェームズ・ボンドへのオマージュ」「英国のエレガンス+アメリカ的遊び心」「唯一無二のカスタムストーリーが核になっています。

エクステリアの詳細

ワイド&ダイナミックなスタンス

  • オリジナルの1971年式DBSを大幅にリファインし、フロントは+8インチ、リアは+10インチ拡幅されたワイドボディに仕立てられています。
  • ホイールベースも+3インチ延長され、伸びやかで安定感のあるシルエットを実現。
  • 前輪を前方へ移動させたことで、従来よりもバランスの取れたプロポーションになり、迫力と流麗さを両立しています。

カーボンファイバー製ボディ

  • 外装パネルはすべてカーボンファイバー製に置き換えられています。
  • 軽量化だけでなく、複雑な造形やシャープなエッジも可能になり、よりモダンな印象に。
  • 旧来のDBSが持つ直線的でクラシカルなスタイルを尊重しながらも、現代的な質感と精度を持たせています。

ディテールのこだわり

  • フロントグリルやヘッドライト周りはオリジナルの雰囲気を残しつつ、リングブラザーズ流の削り出しパーツやモダンなアクセントを追加。
  • リアは筋肉質なフェンダーラインを強調し、クラシックGTからスーパーカー的な存在感へと進化。
  • サイドラインはカーボンの質感とエッジを活かし、光の反射でよりシャープに見えるよう設計されています。

足まわりの演出

  • ホイールはHRE製センターロック式で、レーシングカーの雰囲気を持たせています。
  • タイヤはミシュラン Pilot Sport Cup 2を装着し、見た目だけでなくハイパフォーマンスに対応。
  • 大径のBrembo製ブレーキキャリパーが覗き、スパルタンかつレーシーな印象を強めています。

全体の印象

  • オリジナルのDBSが持っていた「英国紳士的なグランツーリスモ」の雰囲気を基盤にしながら、
    アメリカン・マッスルの迫力現代スーパーカーの精密さを融合させた外観。
  • まさに「クラシックを再構築した未来的DBS」と言えるスタイルになっています。

まとめ

Octaviaのエクステリアは、クラシックDBSをベースにしながら、ワイドボディ化・カーボン化・精密なプロポーションの再設計によって、現代のスーパーカーにも劣らない存在感を放っています。

見た目だけでなく、軽量化と空力・安定性まで考慮されたデザインで、まさに「走る芸術品」と呼べる仕上がりです。

インテリアの詳細

上質な素材とカラーリング

  • キャビンはキャラメルブラウンのレザーを基調に、クラシックでありながら高級感あふれる雰囲気に仕上げられています。
  • レザーの温かみとカーボンファイバーの冷たい質感を組み合わせ、伝統とモダンが融合した独特の世界観を持っています。

現代技術との融合

  • ダッシュボードやコンソールにはカーボンファイバーのトリムが使われ、スポーティで精悍な印象。
  • 金属パーツの多くは3Dプリントによるステンレス製アクセントで、精密かつ独創的なデザインを実現。
  • アナログ的な美しさを残しつつ、現代的なクラフトマンシップを取り入れた仕立てになっています。

遊び心あふれるディテール

  • バルブカバーには「Aston Martini」と刻まれ、内装の雰囲気にも繋がる洒落の効いた要素。
  • シフトノブやスイッチ類も専用設計され、オリジナル感を演出。
  • クラシックカーの再現ではなく、「ストーリーを持つ一台」としての個性が細部に込められています。

座り心地と雰囲気

  • シートはスポーツ性と快適性のバランスを重視したデザインで、タイトすぎず長距離ドライブにも適応。
  • キャビン全体は温かみのある色調に統一され、ワイドボディ化された外観の迫力に対して「落ち着き」と「品格」を添えています。
  • オリジナルのDBSが持つ英国的エレガンスを尊重しながら、現代的なスポーティさを加えたインテリア空間です。

まとめ

Octaviaのインテリアは、クラシックとモダンの融合がテーマ。

キャラメルレザーとカーボン、3Dプリント金属パーツの組み合わせにより、英国グランツーリスモの気品とアメリカ的なカスタム文化の遊び心を両立しています。

外観の迫力に対し、内装は「落ち着いた上質感」と「ディテールのユーモア」でバランスを取った仕上がり。まさに唯一無二の特注ラグジュアリー空間と言えるでしょう。

パワートレインの詳細

エンジン

  • 搭載されるのは、フォード製 5.0リッター「Coyote(コヨーテ)」V8エンジン
    • 元々はマスタングなどに用いられる最新世代の高性能ユニットで、耐久性とレスポンスに定評があります。
  • さらにこのエンジンには、Harrop(ハロップ)製 2.65リッター・スーパーチャージャーが組み合わされ、圧倒的なパワーを発揮。
  • 出力は驚異の805馬力を誇り、オリジナルの1971年式DBS(最大約320馬力)を遥かに凌駕しています。

トランスミッション

  • ギアボックスはTremec TR-6060 Magnum 6速マニュアルをベースに、Bowler Performanceが改良を加えた特注仕様。
  • リア寄りに配置されることで、重量配分を最適化し、ハンドリング性能を高めています。
  • マニュアルシフトによるダイレクトな操作感が、クラシックGTらしいドライビングの楽しさを際立たせています。

冷却・吸排気系

  • 高出力化に合わせ、冷却システムも刷新。ラジエーターやインタークーラーは大型化され、安定した温度管理を実現。
  • 吸排気システムは専用設計で、V8サウンドを強烈に響かせるエキゾーストを備えています。
  • ただの「速いクルマ」ではなく、官能的なサウンドとレスポンスも楽しめる仕様です。

シャシーとの一体化

  • この805馬力のモンスターエンジンに対応するため、Roadster Shop製「Fast Track Stage III」シャシーを採用。
  • パワーをしっかりと受け止める懐の深さを持ち、サーキット走行も可能なレベルの剛性を確保。
  • サスペンションはFox製RS SVコイルオーバー、ブレーキはBremboの大径ディスクで武装。

まとめ

Octaviaのパワートレインは、クラシックAston Martin DBSのエレガンスに、アメリカンV8+スーパーチャージャーの暴力的パワー融合させたものです。

805馬力のCoyote V8と6速マニュアルという組み合わせは、現代のスーパーカーにも引けを取らない性能を発揮しつつ、ドライバーに“操る喜び”を与えてくれます。

まさに「クラシックGTの皮をかぶったスーパーマッスルカー」と呼ぶにふさわしい心臓部です。

シャシーと足回りの詳細

シャシー構造

  • ベースはRoadster Shop製「Fast Track Stage III」シャシー
    • これは現代スーパーカー級の剛性と精度を持つフルカスタムフレームで、805馬力の大出力にも対応可能。
    • もともとのDBSのモノコックでは処理できないパワーとコーナリングGを受け止めるため、全面的に刷新されています。

サスペンション

  • 独立リアサスペンション(IRS)を採用。
    • オリジナルのDBSはトラディショナルなリジッドアクスルでしたが、Octaviaでは現代的な操縦安定性を実現。
  • ダンパーはFOX製 RS SV コイルオーバーを使用。
    • ストリート走行からサーキット走行まで対応できる可変セッティングを持ち、精密なハンドリングを提供します。

ホイールとタイヤ

  • ホイールはHRE製センターロック式の特注品。
    • レーシングカー由来のセンターロック機構を採用し、見た目の迫力と軽量化を両立。
  • タイヤはMichelin Pilot Sport Cup 2
    • 公道走行が可能なハイグリップタイヤで、サーキットスペックに近い性能を発揮。
    • 805馬力を路面に余すことなく伝えるための最適な選択。

ブレーキシステム

  • Brembo製の大径ブレーキキットを装備。
    • フロント・リアともに強力なストッピングパワーを持ち、スーパーカー並みの制動力を確保。
  • 高剛性キャリパーとベンチレーテッドディスクにより、耐フェード性も高く、サーキット走行でも安定した性能を発揮します。

トレッドとスタンス

  • フロントトレッドは+8インチ、リアは+10インチ拡大され、極めてワイドなスタンスを実現。
  • これにより、直進安定性とコーナリング時のグリップ性能が大幅に向上し、見た目にも圧倒的な存在感を放っています。

まとめ

Octaviaのシャシーと足回りは、クラシックDBSの弱点を徹底的に現代化。

  • 高剛性フレーム
  • 独立サスペンション
  • FOX製コイルオーバー
  • HREセンターロックホイール+Michelin Cup 2
  • Brembo製ビッグブレーキ

これらの組み合わせにより、805馬力のモンスターエンジンを余すことなく路面に伝えつつ、安心してコントロールできる「現代のスーパーカー級の走行性能」を備えています。

特別性の詳細

世界に一台だけの「レストモッド」

  • Octaviaは、単なるレストア(修復)ではなくレストモッド(Restomod)というアプローチで作られています。
  • 「オリジナルの美学」を残しつつ、現代の技術や素材を組み込み、クラシックとモダンを融合。
  • その結果、同じものは存在しない完全ワンオフの作品に仕上がっています。

膨大な製作時間

  • 設計に約3,900時間のCAD作業、製作に約8,200時間のクラフト作業を費やし、合計で12,000時間超を投じています。
  • これは通常のレストアやカスタムを遥かに超える規模であり、まさに職人技と最新テクノロジーの結晶。
  • 一台のクルマを「芸術品」にまで昇華させる労力が注がれています。

オリジナル+遊び心

  • Bond映画『オクトパシー』に由来する「Octavia」という名前。
  • ディップスティックのマティーニグラス取っ手、バルブカバーの「Aston Martini」刻印など、細部に遊び心を散りばめています。
  • ただ美しいだけでなく、ストーリー性とユーモアを持った存在であることが特別性を高めています。

パフォーマンスとデザインの融合

  • 805馬力のモンスターV8を搭載しながら、インテリアやエクステリアは気品ある仕上げ。
  • アメリカン・マッスルのパワー英国GTのエレガンスを併せ持つ、唯一無二の組み合わせです。
  • 走ればスーパーカーを凌ぐ速さ、眺めればクラシックカーの気品、そして近づけばディテールに遊び心──どの角度からも楽しめます。

リングブラザーズ初のアストンマーティン

  • Ringbrothersはアメリカで高い評価を得るカスタムビルダーですが、アストンマーティンを手掛けたのはこのOctaviaが初
  • その意味でも「記念碑的存在」であり、同ブランドにとっても特別な一台となっています。

まとめ

Octaviaの特別性は、

  • 世界に一台だけのワンオフモデル
  • 1万2,000時間以上を投じた芸術品
  • 英国とアメリカの文化を融合
  • 遊び心あふれるBond的ディテール
  • Ringbrothers初のAston Martin作品

という要素に集約されます。

つまり、このDBS Octaviaは「ただのクルマ」ではなく、物語を纏ったアートカーであり、唯一無二の存在としてコレクターズアイテムにふさわしい価値を持っています。

ギャラリー

まとめ

「Octavia」は、ただのDBSの再生ではなく、英国のエレガンスとアメリカン・マッスルのパワーを融合させた究極の一台です。

1万2,000時間以上の製作時間をかけ、細部にはボンド映画へのオマージュや遊び心を散りばめ、外観も内装も完全に新しく生まれ変わりました。

クラシックを超え、現代のスーパーカーに匹敵するパフォーマンスを備えながら、唯一無二のストーリーを持つアートカー──それがAston Martin DBS Octaviaです。